『なぁ小泉』
『んぁ?』
球技大会の練習中
そうバスケットボールの練習
一回もやった事ないからムリってゆうたのに
背が高いからゴールネットにすぐ届くとか
大谷とのコンビネーションは抜群やろとか
みんな好き勝手ゆうねん
あたし運動神経おかんのお腹の中に忘れて来た子やで…
その証拠にさっきから ちーっともボールがゆう事聞かへん。
『はぁ…』
うまいことボールを操れんあたしに大谷が話しかけてきた。
『賭けせえへん?』
『賭け?』
『おぅ。来週の球技大会で小泉が1本でもシュート入れられたら』
『入れられたら?』
『おまえのゆう事ひとつ聞いたる』
『へっ?』
普通のひとなら『1本ぐらいかるいもんやっ』ってなわけやろうけど
あたしには絶対に無理な事。
『あたしには…ム…』
『アホか やってもないのにムリゆうなっ。おまえは素質ある』
素質って…
けど次期キャプテン候補の大谷に言われると
そんなような気もしてくるから不思議や
『なぁ1本も入らんかったら…どうなるん?』
『入らんかったらやなく入れるんやろ?』
『うんっ』
大谷…
あたし1本だけでも入れるから
その時は…
覚悟しといてな
end
<おまけ>
『あかん 大谷捻挫したぁ…』
『はぁ?』
『いたいーーーー』