蓼食う虫も好き好き…
昨日見たネプリーグで聞いたことわざ
意味は
蓼のような苦味のあるものでも好んで食べる 虫がいるように
人の好みはさまざまであるということ
らしい。
大谷にその趣味があるかは別として…
あたしのようなデカ女を好きというもの好きが世の中にいてたみたいで
大谷という彼氏の存在を知ってても
好きなもんはすきやからって告白してくる人がおった。
(遥ちゃうで…)
『小泉さん お願いやからつきあってくれ。』
『せやからぁ 何回もゆうてるようにあたしには…』
『ちび大谷がおるってことやろ』
『そうそう ちび…いや彼氏の大谷様がおるから』
何回断ってもしつこい…。
『そんな…別に関係ないやんけ』
『あ…あるよっ』
ドン!!!
あたしの返事が思わしくないんが気に入らんその人は
あたしを壁際に追い詰めて…
いわゆる『壁ドン!!』
両手を伸ばしてあたしを逃がさんようにしてきた。
『ええやん。二股ぐらい 簡単やん』
『な…なんであたしがそんなんせんなあかんのよっ』
『かったいなぁ 小泉さん(笑)ええからオレと付き合えって』
『いややっ』
『ええ目みせたるから…なっ…』
ふいに彼の顔が近づいてきて…キス…されそうになった。
抵抗して彼の手を必至に振りほどこうとしたけど
自分より背の高いカレの力は強くてかなわへん。
『やめてやぁ…いややぁって』
『減るもんやないし 大谷より気持ちようさせたるで』
『いややぁ あんたにされるぐらいなら舌かみきるぅー』
『ほな 噛み切ってもらおか(笑)』
ホンマにキスされそうで絶体絶命。
こんなんイヤや!!!
キスは好きな人としかしたくないっ!!
『いややぁーーーーー大谷ぃー』
『アホか あのちびが都合よくココにくるわけないやろ?
観念してオレのもんになれって小泉リサちゃん。』
唇が重な…
ばーーんっ!!と扉が開いた。
『おまえなにしとんねんっ!!!』
それは大谷。
『お…おおたに。なんで…』
『なんでってのぶちゃんが小泉がとなりのクラスの奴に屋上連れてかれたって聞いて…
いやそんなことよりそこのデカ男。小泉にさわんなっ!!』
『…ちびのくせに』
ぼそっとつぶやいた言葉に大谷の中の何かが壊れた。
『おりゃゃゃゃゃゃゃゃゃややややや』
デカ男はチビ大谷に投げ飛ばされ…
のびてしまいましたとさ
めでたし
めでたし
ｅｎｄ
