結局愛でしょ

今日は　大谷と楽しいデート…

せやのにさぁ…デートの最中。
大谷の携帯の着信音が、鳴り響いた。

♪マジはんぱない　電話だぜぇ…

喫茶店に入って、大好きないちごのケーキをオーダーしたばかりの時

あたしは　『また・・・』とため息をついた。

本日　何回目の電話なんよぉ…。

大谷は『ごめん』って席を立って、外に出た。

あたしに聞かれたらあかん電話なん？
(お店の中で電話なんて　おとなのマナーに反してるからやけど)

あたしは　その電話が早く終わるよう、急用ちゃうようにって　心の中で祈っていた。
その願いが通じたんか、大谷は　1～2分で席に戻ってきた

あたしは　ほっと胸をなでおろした。

『あっ　ごめん　サークルの後輩から電話やってん…』
『そうなん…急用とかやないん？ええん？』

『おぅ・・　ええって…』

『サークルの後輩…』って大谷は　そうゆうた。


★★★

『わぁー　でっかい　いちごっ美味しそうっ…。』

あたしが　歓喜の声を上げて　やっと運ばれてきたケーキを食べようとしたところ

♪マジはんぱない　電話だぜぇ…

着信音。

あたしは　ウンザリといった表情を浮かべ…たけど
大谷電話とらんねん。えっ　鳴っとるやん　海坊主…。

『なぁ　鳴っとるん…リサの携帯ちゃうん…？』

そう言われて、慌ててバッグを開けたら　
確かにあたしの携帯がなってた

ディスプレイには「コホリン」と出ている。

『ちょっと電話出てくる…』

大谷に自分と同じ思いをさせまいと　あたしは　手短にお話を済ませて
急いで席に戻った。

『お待たせ…コホリンから電話やってん…』
『小堀　ふーん…』
（なんで　いまさら　小堀から電話？バイトもしとらんのに…）

『うん　コホリン。』
（なんでそんなに驚くん？友達なんやから不思議やないやんかぁ）

大谷は　急に　むっとした顔で右眉上げてんねん。
あたしも　なんだか　おしゃべりをやめて無言になってしまった。

『・・・・』『・・・・・・・』『・・・・』『・・・・・・・』

しばらくして…大谷をみたら　大谷も　あたしを見てた。

そんで　お互い、視線がからみあって。
なんだかおかしくなって、ふふっと笑いあってしまった。

『『あははははははは』』

『大谷　もしかして　小堀君にヤキ…『ちゃうわ　そんなんと』』

大谷は　ごまかす。もう…ほんまに　ヤキモチ妬きやねんから…

『大谷は　リサちゃんに　メロメロやもんなぁ　しゃーないなぁ…』
『あっ　あほか　メロメロなんは　リサやろっ…』

『も…。ええやん　いちごケーキたべよっ…』


end