とはゆうものの…。
どんな顔して先生に逢ったらええんやろ。
8年前の告白なんて もう忘れてるかもしれへんやん。
覚えててほしいような
忘れててほしいような そんな気持ちで当日がやってきた。
大人になったという事で会場はお酒も飲める居酒屋さんの個室
ドキドキしながら部屋に入ったけど
先生の姿はなかった。
なんか急用で少し遅れるらしい。
まぁ…拍子抜けしたけど 同級生のみんなとの再会を喜んだ。
『なかちゃん 久し振りぃー元気』
『元気元気っ』
懐かしい顔
懐かしいあだ名 あたしは当時へとタイムスリップしてる気分
『そういえば…知ってる?』
『なあに』
『なかちゃんのお気に入りの大谷センセなんだけどぉ』
大谷先生…
その名前に心臓が跳ねた。
『先生がどうしたの…』
『結婚して今度2人目なんだってー』
『えっ…』
結婚。
そうか8年もたてば先生30超えるもんね
結婚してもおかしくはない
けど…
やっぱりショックかも…
『委員長から聞いたの そんでね…先生にお祝い…』
なんとか平静を保てたものの
ショックが大きすぎる
やっぱり あたし先生の事がいまも好きなんだね
『あっ噂をすれば 大谷せんせー』
『せんせーこっちこっち』
入口に目をやると見覚えある黒いジャケットの大谷先生を見つけた
『そんなおっきな声だすなって 他のお客さんの迷惑やろ』
『『はーい』』
先生。
全然変わってない。むしろ若返ったようにも見える。
30過ぎても当時のままやなんて…
もしかして昔 年サバ読んでたとか(笑)
先生はあたしとは離れた席に座ってる。
どうしよ…。
先生の姿 先生の声…あの日のまま…
けど もうすでに他の人の旦那様。
『あーーーー!!ビールおかわりっ』
いたたまれなくなって一気にビールを胃に流し込んだ。
あたしも惚れてまうわ
淡い初恋
とおーいめ・・・になってまうわ
ダメや~感情移入してしまう(泣)