…ガタタタタタタッ!!!!
『ひっ!!』
ただいま真夜中丑三つ時。
窓を揺らすのは貞子(リングの)ではなく
台風なみにある強い風。
夜になって降り始めた雨も時間の経過と同時に激しくなってた。
ついでに…
とばかりに空が光った…
ついに稲光まで…
『うぅ…』
コワイ。むっさ怖い。
ベットに入ったんは今から二時間も前の事
一旦眠りについたんやけど…
風と雨と雷の三重奏
眠れそうにない。こんな中眠ってられる人がおるなら
あたしの前に…
『あーーーーもういてた。』
そう横でスースーと規則正しい寝息を立て眠っとるんは
あたしの旦那様事大谷敦士様。
居眠り大王のあたしが眠れんっちゅーのに
この状況で寝てんのはある意味関心してまう。
大谷の顔に見とれてたら…
ゴロロロロロロロロ…バキキキキって音。
さっきより確実に近くに奴(雷)はいてる。
地響き…。
あかん。あたしこの音超苦手やーーーーーー。
耳を塞いで布団にもぐりこんだ。
『せやっ…手…大谷の手を握ったら落ち着けるはず…』
それにもしかして安心して眠りこけるかもしれんやん。
グッドアイデアやあたしっ…。
大谷は横向いてねむってる
手は足に挟んだ状態…。
ゆっくりと長い手を伸ばすもそこにたどりつけんかった。
『手…手…大谷ぃ 手ぇ…。』
布団にもぐりこんでなんとか大谷の手を取られたあたしの頭は
すっぽりと布団の中に隠れる状態になってた。
手…握れたけど
なんか苦しい。息苦しい…。
がまん…がまん… が…!!!!!!
手を離し布団の中から新鮮な空気を求める
『ぷはっっつつつ』と布団から顔を出した瞬間。
小刻みに大谷の体が揺れて…
『あははははははは…おまえ何しとんねん(笑)』
『わっ大谷ど…どうしたん。起きて…』
『…雷の音で起きた。けど小泉がおもろい事するから…
ネタふりして…あはははははは もぅおっかしぃー事すんなって(笑)』
もうあかんって言いながら大谷は大笑い。
おもろい事って…
手を握ろうとして布団にもぐりこんだぁーーーーーーとか
新鮮な空気を求めてジタバタ…したんとかぁーーー
そんなん気が付いてたらゆうてよーーーー。
もぅ恥ずか死にできる絶対。
『ひどーーーーーっ寝たふりとか 悪趣味やんっ』
文句ゆうたあたしの手を大谷はぎゅっと握った。
『ごめんって…なっ』
にぃと笑って その手を自分の口元へと運び指先にキス…。
『小泉。眠れんのか?』
『ん…なんか目ぇ冴えてしもて…』
『そんな時は無理せんと…目ぇ瞑っとき そのうち寝られる』
『うん。』
大谷はそうゆうと ぎゅっと抱きしめてくれた。
そっと目を閉じる。
大谷を感じてたらめっちゃ安心できる。
あたしは意識を手放した。
雷はもう聞こえない
end