『ほな またな。おやすみ』
『ん。おやすみ』
月がとっても綺麗な夜。
またこんどって挨拶したのに…
繋いだまんまの手は離し難い。
あたしの家の真ん前
人通りの少ない住宅街には静寂が流れてる。
ぎゅっと握りあった手とは別
大谷の左手があたしの背中をそっと撫でた。
いきなしやったからびっくりして『ひゃっ』なんて声あげたら
大谷が『しぃーーーっ』と唇に人差し指をかざした。
そのしぐさがなんか愛しくて…。
『ごめん…ちょっとだけかがんで…』
小さく囁かれた言葉に頷いてかがむと
ゆっくりと大谷の指があたしの頬を包み込んだ。
瞳が閉じられ
ゆっくりとあたしへと近づいてきた。
キス…の予感の5秒前から
あたしは大谷を求めてる
end
ぱちこちゃん視線合わせたらあかんでー
月明かりは照らしたり隠したりしてくれるねん