(パラレル)吉井君とリサちん

『あんな…吉井お願いが　あんねん。』

目の前で小泉が　手をあわせて拝んでる。
なんか　ニャイケルに出てくるウサギのキャラみたいだと思った。

『何? 小泉…』

『あ…あたしな　ドンくさいのに　バスケ女子部の代表に選ばれてん…』
『小泉が　試合に出るの? すごいじゃんっ　おめでとう　小泉』

『でな…その　大谷先生に…特訓してもらってるんやけど』

小泉の顔が　一瞬　真っ赤になる
そう　大谷先生の事を話すと　小泉は　いつも　こうなる。

『特訓してもらってるんだ…』

『けど　あたしちっとも　上手くなんなくて…そのな…早朝特訓　吉井お願いできひんかな…って』

『早朝練習?』

『うん　吉井の負担に　ならん程度でお願い…大谷先生の足手まといは　ややねん。』

小泉と…早朝練習。
それは　いいんだけど　大谷先生の為って…。

少し不満なんだけど

『・・・』
『吉井　おねがいっ…』

なんてオレの事　拝み倒す小泉のその目に…弱いというか

好きだから…

小泉の事。

★★★

午前６時３０分の体育館。

今日で１週間　早朝練習は　続いていた。

『ほら…小泉　今日は　ドリブルして　オレからシュートを奪え!!』
『あぃ　小泉リサ　がんばりますぅ!!』

小泉返事は　いいんだけど…
運動神経の方が　なかなかついてこない。

『ほらほら…　こっちの脇から!!』
『おっしゃー』

『小泉あまい　そんなのカット!!』
『いやーん　いけず!!』

『・・・・・あのねぇ　真剣に　しろよ。』
『うー…』

『大谷先生にほめてもらうんだろう…』
『うんっ』

小泉が　大谷先生の名前…
聞くだけで頬染めているのが気に入らない。

『いくでぇー　吉井っ』
『かかってこいっ』

『リサちゃーん　シュートッ!!』
『おっ…』

ドサッ…

その時　小泉と足が絡んで　抱き合って倒れこんだ

瞬間・・・

小泉の唇が　オレの頬に…当たった。

『あっ…よ…吉井ごめんっ…』
『・・・』

頬が温かい…。

身体に伝わるいろんな感触…
女の子ってやわらかいんだ…。

『ごめん。よ…よしいぃ…』
『あのー　どいてくれる?』

小泉が　こっちっをじぃーっとみている
オレの顔の熱が　上がってくる。

『あ…あー…』
『ごめん　あたし　重いやろー…』

なんて　言いながら　小泉は　離れていく…

『小泉は　重くないよ…ボリュームないから(笑)』

今度は　小泉の顔が　真っ赤になる。

『もぉー…どうせ　あたしは…』
『はははは　少し休んで　練習しようぜ。』



end


一応の終わり
大谷に怒られてもーた。