ラブ★コンLOVE (LOVE×3館)

ラブ★コン 大谷×リサの2次創作
(たまに他の漫画もあります)

リサの昔話-マッチ売りの少女-

2013年04月22日 00時01分23秒 | パラレル設定


『マッチ…いりませんかぁ… マッチ…』

寒い冬の空の下。

一人のでっかい女の子が…

『でっかいんは 余分やねん…。』

ごめんごめん… 
彼女の名前はリサ。

生活の為にマッチを売って歩いていた。

『マッチ…マッチ…ゆうても 近藤マッチちゃうよー…』

ひゅーーーーーーーーーーー

さ…さぶっ…それは なしやわ
リサの昭和的会話とともに しゃぶーっい風が吹く。

それにつられたんか今年最初の雪もチラホラ…

『しゃぶい…。』

リサの服装はとても…薄着でみずぼらしい。
ボロボロでつぎはぎだらけで丈もつんつるてん。

靴は…履いてへんから

降り積もる雪は 容赦なく足の感覚を奪ってく。

『マッチ…ギンギラぎんな…マッチ…』

そう 呟くとリサは近所の風が入り込まない階段に座り込んだ
そしてマッチの入ったかごを地面に置く。

『…寒い…なぁ…おなかすいたなぁ…』

リサは両手をすり合わせて 息を吹きかける
少しでも…あったかくしようと…。

『…しゃぶ…い…』

足も手も顔も ぜーんぶまっかっか…

『…もぉ!! こんないまどき マッチなんか売れへんっちゅうねん!!』

今は子供が使っても大丈夫な安全ライターの時代やねん
マッチなんか…マッチなんか…

『んーこうなったら これで…』

リサは 顔を上げた。

正面にある家は…暖かく一家団欒の家族が見えていた。
テーブルにあるんは大きなケーキと七面鳥。

『あたしは これで あったかくなるもん…』

リサは マッチを持って その家に近づいて
売れ残りのマッチを取り出した。

火をつけて…その家に…

ぼかっ!!!

『おまえっ 放火する気なんか あほ!!』

リサは頭をどつかれて 振り向いた
その拍子に 火をつけたマッチを落としてしまった。

『…なに すんのよ 大谷ぃ…』
『おまえその家に火…』

『縁起でもない事ゆわんといて ただ温もろうとしてたんやんかぁ』

リサが放火するなんて勘違いしたこの男は…大谷敦士。
リサの同級生で…その…あの…リサの…アレやねん。

ってなんやねん。

『小泉。今日のマッチの売り上げどうやった?』
『どう…って 売れたら…』

リサの周りには 売れ残りのマッチが転がっていた
それを見た大谷は ため息をつく…。

『まぁ…たしかに…』

そして 大谷はリサを見た。
薄着…で…体の線が見えるというか…

思った以上の色気にドキっとする。

『小泉…もぅ 今日は店じまいしたら…』
『…あたし。店じまいしてももう帰るとこないねん。家追い出されてん…』

3か月分の家賃ためてしもたから大家さんに追い出された
そうゆうて リサはマッチの火をつけた。

『あっ 大谷…見てこん中にストーブが見える・・・』
『ストーブってどこに?』

『ほら ここやっ…』

リサは ぼーっと視線を漂わせた。
どうやら炎の中に…ストーブが見えるらしい…

大谷には なんもみえてない…

『なぁ 大谷 ストーブって食べられるやんな…』

『へっ? ストーブは 食えんぞ…。』

ふと 強い風が吹いて マッチの火が消えた。

『あっ…ストーブが…』

リサが もう一度慌ててマッチに火をつけた。

『…わぁ』

まだ ぼーっと リサは 眺めている。
今度は一体何が見えてるんやろう。

大谷は 黙ってリサの様子を伺う…と

リサの顔がだんだんにやけてきているんがわかった。

『へへへへ… ぎゅって…』

『小泉…。』

『んーーーーー…』

リサが目をつぶって唇を突き出すから…

大谷は ふっと火を吹き消した。
そして その唇にキスをする。

『んっ…って大谷 何したん…』

『何って ちゅーやけど(笑)』

『だから…きゃっ…』

そのままリサの手を引いて 大谷は リサを抱きしめる。

『リサ…めっさ冷たいやんけ…』

『大谷…あったかい…』

『なぁ…もっとあっためたるから…なっ…』

『うん…』

てなわけで…結局

リサは大谷のお部屋に連れて行かれて
その後 幸せに暮らしましたとさ

めでたし めでたし…





end


<おまけ>

『小泉っ 何がめでたいねん』
『えーめでたいやんっ』

『ムリから話をまとめるな。それに近藤マッチはないぞ…』




















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