『ほんま マジはんぱないな中尾（笑）』
『そんなに笑わんでも…』
『せやかておまえ髪の毛ぺたーなっとる（笑）
どこの小学生や（笑）あはははははは』
あ…
笑った顏 ほんまに可愛い
おんなし組の大谷 敦士くん
男子の中で一番背が低いけど…
クラス委員やってたり 困ってる人は見過ごさん
笑った顏が小池徹平くんと同じぐらい可愛い
（なんてゆうたら怒られそうやけど…）
『あぁ 奈々また あいつみて見惚れてる（笑）』
『み…見惚れてなんか…』
『なんか？』
『…見ほれてた。』
『いよいよ 今日なんやろ？頑張れ 奈々』
『うん 頑張ります』
今日 あたしは大好きな大谷君に告白します。
★★★
放課後
あたしは体育館へと急いだ
（バスケ部の練習もうすぐ終わりのはずやもん）
大谷君の姿を探す
『あっ 大谷く…』
『あははははははは 大谷 アホやんっ』
『誰がオトコマエや』
『そんなんゆうてへんやんっ』
小泉さんと大谷君が楽しそうにしゃべってる
ほんまにあの2人は仲ええなぁ
小泉さん前に大谷君に振られたってゆうてたのに
そんなんなかったように普通にしゃべってる
ほんま めっちゃ楽しそう…。
『あっ リサぁーーーーーー』
『わっ遥』
そこに違うクラスの深川遥くんがやってきて
小泉さんの腕引っ張って連れて行った
チャンス！
大谷君 いま ひとりや
けど…
ほんまに告白してもええんかな？
彼女にしてもらえるん？
もし振られたら…
小泉さんみたいに笑えるん？
頭の中がぐるぐるしてきた
『あっ 桃山？』
大谷君があたしに気が付いた
『あ…どーも』
間抜けな返事を返してしまった
『頭抱えてぐるぐるしとったみたいやけどどうしたん？』
み…みられてたん。
『べ…別に なんでも』
『それやったらよかった。』
優しいなぁ…
あたしやっぱり大谷君が好き
だから いま言わんな後悔してしまう
『あの 大谷くんっ』
『ん？なに？』
『すきですっ！』
おもいっきり大きな声でゆってしまった事がハズくって
あたしは下を向いてしまった
今大谷くんどんな顔してんの？
『えっと…あの オレ』
顏見えんくても声の調子でわかる
大谷くん困ってるやんな
どうしよ どうしよ どうしたらええんっ
・・・・
・・・
・・
『ありがとう』
大谷くんの声が聞こえて来た
おそるおそる顏をあげるといつもの笑顔
もしかしたら あたしの思いは届いた？
『オレも桃山の事すきやで…けどな それは友達としてやねん。ごめん…』
ＥＮＤ
