中学2年の春休み
今まで貯めとった貯金+αを胸にオレは
とあるイオ〇ショッピングモールへと走った。
『これ絶対似合うと思う…』
一目ぼれしたソレをショーウィンドー越しに見つめる。
初めて発見した時からずっとええなぁと思ってて
毎日『ありますように』と見張っとってん。
もうすぐ…
初めての彼女である神崎の誕生日。
『なに欲しいん?』って聞いても
『敦士君が選んでくれたらなんでも嬉しい』って答え
彼女へのプレゼントってやっぱしこれやろと
見つけたもんは…
『おっしゃ いくでっ』と気合を入れ
店の中へと進んだ。
『いらっしゃーいませーーー』と店員さんがオレを見る。
『あ…あの指輪くださいっ!!』
おもいっきしわかりやすくソレを指差す
『あれ…ですか。そのペアリングなんやけど…
ボク…お母さんにでも頼まれたんかなぁ?』
なんて言い切られた。
『いや おかんやなくてオレが…プレゼントし…』
『もしかして両親への結婚記念日プレゼントとかなの?…』
『へ?いやちがっ…その1個だけでええねん。』
『あら 困ったわねぇ…』
話をよく聞くとソレは2つで1個のペアリング
作者さんの意思で絶対1対でしか販売できひんらしい
あと…
もうひとつ問題
2個セットということは値段も倍かかる…
ちゅう事で…
『すんません…また来ます。』
オレは店を後にした。
いつかきっと…
もう一つ分もお金貯めて買にこよう
そう心に誓った。
end