左手はラウンジになっていて、4人掛けのテーブルが2つと、その後ろに2人掛けのソファが一つ。
ソファの後ろがちょっとした荷物置き場になっていて、スーツケースはそこに。
到底広げる余裕はない。
「上に来て」
2階は一番後ろがやはりラウンジになっており、通路を挟んで両側に2段ベッドが並んでいる。
借りるベッドは上の段で、今回参加していないTanjaという女性スタッフのベッドだ。
そこにひとまずバッグを置き、1階を説明してくれる。
「ここがトイレで、ここで歯を磨いて。こっちは冷蔵庫で、グラスはここにあるから、好きなものを飲んでいいよ。遠慮しないでいいからね」
は~。
想像していたよりも大変そうだ。
何はともあれ、まずはちょこっとだけスーツケースを開けて、眼鏡のケースを取り出し、ようやくコンタクトレンズを外す。
ちょうどそこへRüdeが戻ってきて、一瞬、あれ?といった顔をしたように見えたので、
「やっとコンタクト外した(笑) 眼鏡がないとほとんど見えないんだf(^ー^;」
1階のラウンジのテーブルの上には、アルミホイルにくるまれた大量のサンドイッチと、大きなグラスにどーんと刺さったおつまみ用のプレッツェル。
その脇には、チョコレート類の入ったかご。
「ワイン、開けようか」
といって、Rüdeが棚から赤ワインを取り出し、グラスも出して、ラウンジのテーブルの方へ。
他のスタッフも徐々に戻ってきて、それぞれビールやらなにやら飲み始めている。
さっきまでは姿の見えなかったスタッフがバスに乗ってきた。
「運転手のJoachimだよ」
よろしく、と挨拶をする。
隣のテーブルにも、Floが戻ってきた。
ひとまず、Rüdeとふたりで、ワインで乾杯する。
と、
「これ、あんまりおいしくないよ」
向かい側に座ったスタッフと、さっき、上で飲んでいたワインは美味しかったよね、と言って、いまグラスに注いだばかりのワインを捨ててグラスを洗い、楽屋で飲んでいたのと同じワインを探して、開け直す(笑)
「Prost!」
確かに、こっちは美味しいんだ♪
「食べる?」
とサンドイッチを勧められたが、かなりでかい。
こんな深夜に食べる代物じゃないよ(笑)
「チョコレートは?」
「甘いものは食べないから…このプレッツェルで十分」
Marcが全員集まっているかどうか、確認して回っている。
どうやらまだ全員は揃ってないらしい。
後ろのソファにPeterがやってきて、ハイタッチで挨拶する。
向こうのテープルに着いたFloが突然、「寿司は作れる?」と言い出す。
なぜ、いきなり寿司?f(^ー^;
でも和食と言ったら、まず寿司だもんなぁ。こっちでは。
しかもみんな結構興味津々。
なので、にぎり寿司は普通、家庭では作らないという話をする。
ただし、すでに脳みそが活動を停止し始めているのか、ごく簡単な単語すらなかなか思い出せずに苦労する(笑)
でも、福岡は海沿いだから魚が美味しいよ、ということだけは伝えられたかも。
Floが、サンドイッチをひとつずつ開けてみて、中身を確かめつつ、どれか良さそうなのはないかと探している。
1つ食べ終わった後、2つ目はさすがに大きいのか、ナイフで半分に切っている。
「半分、食べる?」
半分だったら良いかも、と思ってありがたく受け取る。
よく考えたら、酒はかなり飲んだけれど、食事したのは昼以来だ。
貰ったサンドイッチは、ハムとツナとトマトが挟んであって、そこそこいける。
しばらくしてドアが閉まり、予定からかなり遅れてバスが走り出した。
一応窓はあるけれど、外から見えないようになっている上、中からカーテンが引いてあるので、外の様子が全くわからない。
車に弱い人だったら一発で酔いそうだ。
飲み物やらなんやらで、結構人が動くので、最初は隣にいたRüdeが向かい側に、別のテーブルにいたFloがすぐ隣に座っている。
後ろにいたはずのPeterはいつの間にかいなくなっている。
半分も理解できないながら、みんなの話を聞いていたけれど、さすがに眠くなってきた。
なにしろ3時過ぎて、まだ酒を飲んでいるのだ。
もうちょっと頑張ってみたい気もするけれど、昨夜も2時間しか寝ていない。
Rüdeが、「寝る?」と訊いてくれたのをきっかけに、席を立ち、スーツケースをほんの数センチだけ開けて、歯磨きセットと最低限の化粧品を取り出す。
歯を磨いて、2階に上がると、電気が消されて真っ暗だ。
スイッチがどこにあるのかもわからないし、もう寝ている人のことを考えるとむやみにつけられないので、半分手探りで、なんとか自分のベッドに辿り着く。
この状況で、着替えるだの何だのというのは絶対に不可能だ。
それどころか、化粧落としもままならない。
それでも全く化粧を落とさずに寝るのはさすがにマズイので、薄明かりの中で、ティッシュペーパーに乳液をしみこませて、拭いておくことにする。
マスカラ以外は大体落ちるはずだ。
だって、時間から考えて、化粧自体がほとんど崩れている(笑)
目が覚めたときに何も見えないと困るので、メガネをかけたまま横になる。
普通だったら、到底寝られない環境かも知れないが、さすがにこれだけ睡眠不足だったら寝られるだろう。
あとは野となれ山となれ、だ。
いつもに比べたら、寝付くのに多少時間が掛かったように思うけれど、本当に寝てしまった。
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