Der König Hat Eselsohren

蜷川実花 Self-image@原美術館



原美術館って、これまで全く縁がなく、初めてやって参りました。
実に味のある古い建物が、ぐっときますな。

チケット売り場で、すぐ脇の黒い幕の向こうが映像作品、と紹介されたが。
すっげー混んでるorz
ちょいと後回し。

1階の廊下からギャラリーⅡにかけて、『noir』。
独特の、禍々しいばかりの色彩の中で、生と死が混在する。
生まれたばかりの小動物や、さらには胎児の写真と、食肉として処理されている肉、虫の標本、剥製、一瞬で過ぎ去っていくライブ会場の興奮、花火…。
ぱっと観た色彩は綺麗でも、中身をよくよく観ると、美しいとはいいがたいものも並ぶ。
ある意味、グロテスクな世界観。

2階へ上がる階段の途中にも、窓にモノクロのシートが貼られ、ステンドグラス状態に。

2階は、ギャラリーⅢ・Ⅴがセルフポートレイト。

Ⅲはカラー作品。
ここは、室内の壁も明るい色なので、陽の部分?

隣のギャラリーⅣは『PLANET A TREE』という、目黒川の桜を撮影したもの。
最初、入ってすぐのものは、水面に無数の桜の花びらが漂っているだけなので、一瞬なんだかよくわからないが、次第に、桜に埋め尽くされるかのように流れる川面の向こうに、木々のシルエットが映っているのが見えてくる。
何でしょう、これ、上野公園ではなく目黒川、ってのがポイントなのでは?
だって、散りゆく桜も、流れる川も、生と死の境目ですよ。
同じようなものを絵で描こうとしたら描けるかもしれないが、まさにこの瞬間をとらえる、という写真の特性があってこそ。
美しいというよりも、むしろ、狂気が垣間見えるような。

そしてギャラリーⅤのセルフポートレイトはモノクロ写真。
なんかスイマセン。
強烈に女子。濃厚に女子。
自分に欠けているもののせいかf(^_^;、なんかもうホントにごめんなさいね、って感じ。
女性性が剥き出しになってます。
これ、共感しまくる人もいるんだろうなぁ、ってか、それが普通の女子ってやつかも(笑)

で、この部屋の片隅にドアがありまして。
誰かが出てきたんで、見てみると、「MY DRAWING ROOM YOSHITOMO NARA」の文字。
ここも入っていいのか?
良さそうなんで入ってみると…。

もろに奈良美智の世界。
奈良美智流の、ちょっとコワいけどカワイイ小部屋。
あまりの世界観の違いに、クラクラする~(◎o◎)~
これはこれで、私の内面にはないものなんだが(笑)
でも、蜷川実花の方が、よりいっそう自分からの距離を感じるのはマズいかもしれない…f(^_^;


ほかにも、常設(?)展示が館内に隠れていて、これはこれで楽しい。


全体を2度ほど回遊してみたが、う~ん、ホントに、エキセントリックな女子を目の前にして戸惑う男子みたいな気持ちになっちゃいましたよ。orz
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