なんと金曜17時50分の回で終了…。
ギリギリに見に行った次第。
つーか、そんなギリギリで行くなんて、もはや昔のような熱はない、ってことの証なんですがf(^_^;
それにしても、よく残ってたなぁ、というか、そもそもライブ映像を映画として残そうって、よく思いついたよね。
まだ、ミュージック・ビデオなんてものがなかった時代に。
しかも、単なるライブ・ビデオじゃないんで、機材を搬入するところとか、スタッフの紹介が入っていたりとか、さらには当時TVで流れていた「グッドバイからはじめよう」のCM撮影の様子とか。
その他、諸々、諸々…。
当時、まだ中学生だったから、実のところ、直接知っていたのは上記CMのみ。
ライブなんて行くどころか、レコードだって買うお金がない。
ぴあを片手に、当時はまだFM局がNHK-FMとFM東京だけだったんで、その脇のインデックスを頼りに必死にエアチェックをして。
だからといって、自分の部屋ってモンがなかったんで、「元春レイディオショー」は聴けなかったし。
それこそ「No Damage」は売れまくってたから、そのアルバム・ジャケットの写真だけは頻繁に目にしていたけれど、そこに入っている曲にはなかなかアクセスできなかった日々だった、ということをつらつらと思い出した。
だから、映像の内容自体は、私自身にとっては決して懐かしいものではなく、へぇ~、こんなだったんだ!というようなもので。
でも、当時いわゆる「荒れた学校」だった田舎の中学では、ほとんどの連中がアイドルかツッパリ系のバンドしか興味がなくて。
そうじゃない連中はというと、ユーミンだとかオフコースだとか、どうにも70年代の香りのする鬱陶しい曲ばかり。
どっちもいやだった。
その中で、まず大滝詠一にはまり、ついで現れた佐野元春は抜群にかっこよかった。
初めて見たかっこいい大人だった。
そして思った。
この泥臭くてださい田舎とは違う世界がある。
私はそこへ行きたい。
そのためには、この田舎くさくて馬鹿な連中たちの同調圧力から逃れて、大学を目指さなければ。
このドロドロとした田舎の高校を出ただけで終わってしまったら、ここから抜け出せない。
私はここから出て行きたい。
佐野元春は、そんな私の羅針盤だったのだ。
それを改めて思った。
もちろん、当時思った通りの生活を自分がしているのか?といったら、違うかもしれない。
むしろ、あれやこれや、予想もしなかったことの方が大きい。
でも、少なくとも、あの何にもない荒野のような田舎から、あの同調圧力ばかりが強くて、出る杭を打つような田舎からは抜け出した。
この、ある意味、人気絶頂だった頃の元春のライブには間に合わなかった。
なにしろ、田舎の同調圧力以上に強い、親の封じ込めにあらがって、ようやくライブを見に行けるようになるまで、これから10年もの時間が必要だったからね。
今じゃ、何が何でも見に行かなければ!という気持ちすら湧かない。
うまく日程が合えば、行ってもいいかな、くらいで。
でも、あのとき耳から、目から、受け取ったものが自分のベースになってることは間違いない。
しかも、そこから広がった世界というものがあるのは、間違いないんだから。
と、まぁ、見ながら色んなことが頭をよぎるような映画でした(笑)
でも、ファンじゃない人や、今の若い子が見たら、どんな感想を抱くんだろうなぁ?
そこが知りたいよ。
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