Der König Hat Eselsohren

フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展




この日が来るのを、数ヶ月前から指折り数えて待ってました(笑)

確か96年か97年にヨーロッパで開かれたフェルメール展を見に行けなかったのがきっかけで、折に触れてフェルメール作品を追っかけてきたら、いつの間にやら結構見てますよ。
美術館に所蔵されている作品で、まだ見てないのはイギリスにあるのと、オランダ本国にある作品くらいかな?

なので、ドイツにばかり行ってないで、そろそろイギリスとオランダにも行かなければならないところ、この作品は向こうからやってきましたよ(笑)


それにしても。

思っていたほどの大混雑ではなかった。

そりゃ、もちろん、かなりの人出はあったけれど、最近の上野辺りの美術展を考えたら、かなり楽に見られる方ではないかと。
もちろんそれは、メインのフェルメール作品が1枚だけということもあるだろうけれど、ダ・ヴィンチの「受胎告知」に比べても、全く待たずに入れるのが不思議なくらいだ。

ちなみに、展示そのものにしても、「受胎告知」に比べて自由度が高いのが好印象だ。
ひとつの展示室を丸ごと、「牛乳を注ぐ女」1枚のために当てた上、立ち止まらずに、しかし作品のごく近くから鑑賞する列と、少し離れた場所からゆっくりと立ち止まってみられる場所とを分けているけれど、列に並ぶことさえいとわなければ、何度でも戻って鑑賞することができる。
見たいだけ見ていられる、というのは、海外の有名作品が来日した場合には意外と少ない気がするので、やるなぁ!国立新美術館!!といった感じだ(笑)

で、もちろん「牛乳を注ぐ女」がメインであることは間違いないのだが、実は、全体としてのまとまりが非常に良くて、なるほど「オランダ風俗画展」だった。
フェルメールと同時代の作品から始まって、「牛乳を注ぐ女」の後は食器や楽器といった当時の道具類の展示、さらに20世紀初頭にまで連なる風俗画の歴史を見せてくれる辺り、予想以上のものだった。
しかも、オーディオガイドも、最近多い、名の知れたアナウンサーやらなんやらを起用しただけの、中身のない代物ではなく、風俗画に隠された寓意などの解説もきちんとなされていたので、オーディオガイドに500円払っても、ちっとも惜しくなかった(笑)

確かに料金設定は高めだけれど、全体として考えたら、実は意外とコストパフォーマンスにすぐれた内容といえるんじゃないかな?
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