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最初は、行こうか行くまいか迷ったんですよね。
だって、結構ルオーは今までに見ている。
実際、随分前にはなるけれど、ルオーの大回顧展に足を運んだ記憶がある。
場所が出光美術館ではなかったことは確かだけれど、でもあのときも出光の所蔵品がかなり出ていたはず…。
なので、今回の大回顧展に関しては、「最近の新たな知見に基づいて」という文言と、さらに日曜日の午後には列品解説があると言うことで、わざわざ門司港まで行ってみた。
片道約2時間、金額にして往復で約3千円も出して、入館料600円、会場はぐるっと見回せる程度のスペース…しくじったか!!と思いきや、なんのなんの。
前半は初期から中期の作品で、やはり見覚えのある作品があったけれど、終わりの方1/3を占めている「受難」の連作画の密度が濃いこと。
ただ並べるのではなくて、対応する詩篇の概要とともに、それを構成する挿画をまとめて展示しているので、実際の本のイメージが伝わりやすい。
今回は詩の概要だけだけれど、いずれは全訳とともにする予定もあるみたいだし、その時が非常に楽しみだ。
新しい知見とやらは、TVでもやっていたマティスとの関係についてのことだったようで、それなら知ってる、ってな感じではある。
さらに、列品解説をしてくれた九大の院生さんも、まぁ、ちょっと不慣れな感じがするものの、内容としては悪くない。
天気も良かったし、久しぶりにのんびりとした日曜の過ごし方としては、なかなか良い選択だったに違いない。