最近、整骨院(接骨院)に対する調査と称して、患者様のところに様々
な形式の文書が送られて来る事があります。
特に各保険ともに、今年あたりからは、より一層ひんぱんに送られて来る
ようになると思いますが、保険を使って正当に治療を受け、円滑に保険
診療を受診できるためにも文書が送られてきたら、必ず整骨院へ持参し
て正確な情報、内容を確認してから記入、提出するようにしてください。
各保険者は整骨院等に相談せずに記入するように書いてありますが、こ
れは整骨院と患者様のわずかな相違点をつくりだすための指導です。
整骨院に問い合わせて、正確に記入するほうが本筋だと思いますし、厚
生省側も差し支えはないと見解を示しています。
送付される文書の様式は、私が数種類か確認したところ、患者様を誘導
するような書式が多々みられます。
これには医師との力関係や医療費の問題、不正に保険を扱う一部の
人たちの影響などこれら以外にも色々な裏事情があるのでしょう。
不正に関しては、マスコミなどで整骨院はどこでも不正をやっているよう
な報道がされますが、これは医師も同様で、一部の不心得の人達が不正
を行っているのです。
* ちなみに医療費全体に占める柔道整復師の占める割合は1%だそ
うです。
だからといって不正を擁護するつもりなどは全くありません
整骨院から、そんなに保険取り扱いを奪い取り、保険診療を出来ないよう
にしてしまいたいのでしょうか。
現状の保険診療には制度的にどうしようもない部分があり、どうしても歪
みが生じてしまうところがあるのです。
医科(病院・医院)などに勤務したことがある人なら御存知でしょうが、患
者様が自分のカルテの病名を見せられたら「なんで」というような覚え
のない病名がカルテの表紙を埋めていたりします。
これは、診療による検査を保険で通す為、薬や治療、処置を保険で扱う
為の病名になるので、患者様本人のニュアンスとは異なることも多々有り
ます。
整骨院にも同様なところがあり、治療する部位について一ヶ所(一部
位)を3ヶ月しか治療してはいけないとか、それを超えて治療するならば、
それぞれの超える理由を書け、それも6ヶ月で終わりだ、いや5ヵ月にし
ろとか、三部位(三箇所)は治療するな、二部位(二箇所)までにしろな
どの不条理な制約、規制ばかりです。
このような背景から同様に、実際のカルテの病名等には受ける側の患者
様と、治療する整骨院側には多少のニュアンスや感覚の違いが生じてし
まうことがあるのです。
これが制度による歪みの部分であり、だからこそ調査、確認文書が送付
されたときには、整骨院への確認が必要になってくるのです。
でないと整骨院側には情報の多少の違いで、一方的に不支給(治療の
報酬が支払われない)の通知が届くことになります。
問い合わせて不服を申し立てると、保険者は薄情なもので、「うちは支払
いはしないので、文句があるなら患者本人から全額徴収したらいいじゃな
いか。」と実際に言われたこともありました。
そのときは再度、患者様の協力を得て、再請求に様々な書面をつけて提
出し闘いましたが、これには多大な労力と時間を費やします。
しかし、ここで保険診療、国民皆保険制度の原点に帰って考えてみる
と、「国民は保険を使って、正当な治療、医療を受ける権利があり、それ
が国民にとっての正当な利益である」ということではないでしょうか
今回は、ここで一旦終了しておきますが、次回は正当な治療、治療の部
分についての解釈等を書きたいと思いますのでヨロシクおねがいします
それと一人でも多くの整骨院を利用している人達がこの事実を目にし
て、理解を深めてくれたら嬉しいなと想っています