Four Mod

歌は世につれ、世は歌につれ

最近よく耳にするFour Modとは二人組のT-POPグループでYouTubeなどで観ると大変に人気があるらしい。特に若者へのジャパン・カンシャスを喚起している意味では日本の観光局も本当に感謝してもし切れないだろう。彼女達のバックグランドはやはり中間層の拡大で生活とか生方の意識が大きく変わった世代の親達で、相変わらずの渋滞にも関わらず郊外の一軒家またはタウンハウスに居住し、自動車は二台所有、子供をKUMONに通わせて、バイオリンやダンス、バレエの稽古ごとにも熱心なタイ団塊の第一世代でもある。こうした産物がFourの素晴らしいダンスの基礎になっているし、重心の低いHiphopとうまく連動しているわざとらしい雰囲気もタイならでは。

バンコクにいるとこういノリがよく理解できるし、共感もできる。新しい家と街は映画「Back to the future」集合分譲住宅の建設計画なんかのシーンがあるがタイではいつもこうした計画と遭遇できる。昨日まで雑草が多い、沼とか象とかが休憩している隣の空き地が急にモダン住宅の建設計画になって驚くほどの価格に圧倒され、確実に経済が上向いているのが皮膚感覚で実感する瞬間である。そうなるともう息子達は東京ディズニーランドとかロスへの留学に興味を持ち出し、とんでもない毎月の経費に驚くが、商売も順調で銀行も快く融資してくれてその資金の一部は東京観光へ振り分けられ、100円ショップとかドンキへ還元される。そして山手線内での傍若無人の大声での携帯もBTSでは普通の事なのは、心臓にペースメーカーを埋め込むほどの資産家は電車にはまず乗らない。

この第一世代がバンコク市民として92年に民主化運動を決起しスチンダ首相を退陣に追いやった主人公で、またもう一つの主人公も当時の携帯電話であり、それを所有できる階層が意志を明確に示したことは大きい。そしてあの歴史的国王裁定の意味はというと、ともかく内戦が起こらず北京でもイスラム寄りじゃなく平和にFour ModのDuoが聞けるのは日本のアジアにおけるカウンターカルチャーの勝利である。

浴衣の着こなしも、着付けも気になって仕方ないが、これも受け入れると新しい温泉の姿（熱帯に暮らす人にとっての温泉マーケツト）も提供してくれるし、駅でのパフォーマンスも台東区を挙げて撮影に協力しても不思議ではない影響力を彼女達にはあるのだが・・。東京の地下鉄の多さにBTSとMRTと二路線しか知らないタイ人が驚いたという話は聞いたことがないし、東京ではすでにFour Modもコスモタリアンと化してもう東京人で、これが大都市の資格だ。タイでは新興住宅の普通の娘さんだが、日本の風景のレイヤーになるとどうみてもキャバクラ系のケバケバシになるのは不思議。サイアム・スクエアーとかにはいつでも出会える気がするタイの若者のアイコンとしてのFour Modの未来は・・・。
Four Mod - Medley



Four Mod - (pen-faen-kan-mai / English sub)
草食系男子を「恋人にならない」と軽く誘うが、彼の服装のセンスはすでにGayの世界に・・・。

thai MV pien-kun-mai - four-mod

「交代しない」という曲名だが、温泉を舞台にアジアの黒魔術が不思議な雰囲気に。

Four Mod - Dek Mee Pun Ha In Thailand

バンコクではどこでも歩いていそうな娘さん達だが、こういう底抜けの明るさも普通。