見られてこそ華？

リサイクル着物がワードローブのほとんどを占める私。
買うときには、よほどひどい汚れは避けるが、迷うのは経年による生地の衰えが見えた場合だ。

「千總」という京都の老舗有名染織店の付け下げを見つけたとき、品質は間違いない上、色柄はかなり好みだったのが、ちょっと生地がお疲れのように見えて、買うかどうするか迷った。
結局買うことにしたのだけれど、不思議なことに何度か着るうちに生地に色艶が戻ってきたように見えるのだ。

アナウンサーやスチュワーデスなど、人に見られる職業につくと、その視線に磨かれて女性は美しくなるという。
もしかして着物も人が着ることで蘇る？
そう思っていると、他の着物もそう見えてくるから不思議。
でも、絹の不思議さというのだろうか、私自身が着物に触れていることで癒され元気が出てくる気がする。であれば逆に絹も人のエネルギーで自らのエネルギーを高めているなんてこともあるのではないか？その場合、一方的にエネルギーを吸収するのではなく、お互いに磨きあう感じ。

そんなふうに思えるような不思議な魅力があるのが着物。
見方を変えるとちょっと怖いけどね。
人間は元気になるかもしれないけど、着物に魅入られてお財布のエネルギーは一方的に吸い取られていく・・・。

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