汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

大染色祭@型染め更紗体験

2010-06-30 | 手作りレポート
野球観戦に先立つ土曜午前には、「大染色祭」に参加。私が染色教室に通う二葉苑で行われる、3日間にわたるテンポラリーの体験教室で、二葉苑の専門である型染めや手挿し以外にも、泥染めや墨流し、草木染めなど様々な染色技術が体験できる。
その中で、私は「型染め」に参加。既製品のトートバッグに更紗を型染めしていくのである。

これが、おもしろい!!
正直、型をはめるというぐらいだから、手差しと比べ型染めは簡単で単純だろうと思っていたのだけれど、こんなに奥深いものだったとは!

今回の更紗は、色一色につき型を2枚使う。五色使ったので型は合計で10枚使った。

ではなぜ同じ色なのに型を2枚使うのか?
この2つの型。微妙に形が違うのである。
1枚目の型で花を染めたら、二枚目は同じ色でも花芯部分を重ねて染めるといった具合。
そうすると、同じ色でも濃淡ができて、何とも言えない立体感が出てくる。

 

<私はオレンジ色からスタート。順々に他のメンバーと色を交代しながら染める>

 

<左は私の物。右が一緒に参加した友人の物>

「濃くしたものは後から薄くできないので、最初は少しずつぬるのがコツ」というのを真に受け、薄いまま進めてしまった私。もう少し濃い方がよかったなあ。
その点、友人のはしっかりと染まっている。
別の年輩の方は、型と型が組み合わさる部分もぴしっとつながっていて、それは綺麗に染められていた。私は空白あきまくり。びしっと型を止めているつもりでも、刷毛を動かしているうちに微妙にずれるのだ。どうしたらあんなにぴしっと合うのか?

今回、講師だったのは、手挿し染色教室で最初の二回を担当してくれたイケメン。この日のために型もかなり凝ったものを掘っていただいたという。
WEBデザインをしている友人も、私が何も言わなくても「イケメンである」と思ったようで、「WEB業界の人と比べるとなぜあんなに清らかなの!」と繰り返し呟いていた。

会場となった二葉苑の工房で布をおいて染に使った台は、なんと一枚板でできている(材いながらいまだに使っているそうだ。刷毛もそうした職人さんに作ってもらっている。しかしそうした職人さんも本当に少なくなってしまっているらしい。伝統工芸は、その周辺の技術から失われ低迷していくのか。浮かれているだけでなく、厳しい現実も知った体験教室となった。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
かわいいー (神奈川絵美)
2010-07-01 01:26:48
こんにちは! うおー可愛いではないですか!(すみません、真夜中でかなりハイテンションです)。微妙に違う型紙を使うことで、良い陰影が出るのでしょうね。型紙にコストがかかるのも、その回収のために量産したり、色違いで創ったりするのもわかります。

伝統…守っていきたいですよね。
返信する
成程… (カンナ)
2010-07-01 04:14:40
染め方を読んでいると、アニメーションを作成する様子と似ているね!
ちょっと違うかも知れないけど…
同じ絵を何枚も何枚も重ねて作り上げてゆく大変な作業と同じ様に、丹念に色を入れてゆくんやね (〃´o`)=3
はつきchanのは色は薄いけど、可愛らしく仕上がっていると思います。
返信する
可愛いです! (はつき)
2010-07-01 08:44:23
絵美さん
そうなんです。二葉苑さんには失礼ながら、こんなに素敵な染めができるなんて考えていませんでした。作業場に入って見本を見て、「え、こんなに素敵なのが作れるの?」と、友人共々驚いちゃいました。そんな真っ正直な点もイケメンである由縁かと
返信する
確かにセル画と共通点が (はつき)
2010-07-01 08:49:21
かんなさん
確かにセル画を重ねて奥行を示すアニメと共通点があるかも。両方とも根っこにあるのは日本の職人芸?職人さんには敬意を払わんとあかんね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。