この日の歌舞伎観劇は、午前中にバレエのレッスンがあって着替える時間がなかったので洋服で。
最終的に断念したが、できればこの着物を着たかった!
このコーディネート、実は義父の葬儀で参加がかなわなかった今年の初釜に用意していた訪問着のコーディネートだ。
昨年、ネットで一目ぼれして購入した白地のから花模様の訪問着。
帯と帯揚げは、昨年末に表参道くるりでこの訪問着に合わせて購入したもの。
前日に残業で遅くなり、適当なコーディネートでお茶を濁した昨年の反省をふまえ、今年は早めに準備したのに、ああ、それなのに…。
訪問着というのは、日常なかなか着る機会がない。
結婚式かお茶会、それも初釜のような場がせいぜいだろう。
観劇となると、訪問着だとちょっと改まりすぎる気がする。せいぜい付け下げではないか。
しかし、襲名披露は別だ。
やはりお祝いにふさわしく、通常よりお着物もワンランクアップされる方が多い。
いつもは1階席でも見かける紬も着装率が下がる。
だから私も訪問着で行こうかと思ったのだが…
朝から150分間、踊り続けた私に休みなく、訪問着を、特に二重帯を着つける気力も体力も残っていなかった。
用意はしていたのだが、あえなく断念…。
く、くやしい。
そんな状態だったから、座席についてからもうつらうつらする状況。
せっかくの勘三郎丈の白井権八も、吉右衛門丈の幡随院長兵衛も、舞台に出てきたときに誰だかわからなかったぐらい朦朧…。
さすがに襲名公演の「春興鏡獅子」はちゃんと見ましたが。
それも、御年90歳を越える小山三丈の若さに目を覚まされたからかも(笑)。
新勘九郎丈は、折り目正しく、それでいて勢いあふれる踊りを見せてくれた。
昔からうまいとは思っていたけど、ここ数年は、華というか色気というか、そんなものを感じるようになってきたかな。
これからが楽しみ!
それに先立つ「口上」では、襲名公演を楽しみにしていた芝翫丈の思い出に触れられるのを聞いて、寂しさがこみ上げてきた。
おしりも雀右衛門丈の訃報が…。
歌舞伎座のない間になくなった重鎮たちが、どれだけ新歌舞伎座を楽しみにしていたかと思うと切ない。
新装なった暁には、閉場の間になくなった役者さんたちの追悼公演でもしてくれないかしらん。
最後の「ぢいさんばあさん」は、何回か他の役者さんで見ているが、話がよくできているせいか、どの人でも別々に過ごさなければならなかった夫婦の歴史に泣かされてしまう。
懸念していた福助丈の妻役も、いつもは気になってしまう「ぶりっこ」っぷりが、ここでは「かわいらしい」と思える範疇に収まっていた。
印象的だったのは、敵役の橋之助丈。「ああ、こういう奴いるいる!」と思わず納得してしまういやな男ぷり!
最近、はっしーの憎まれ役を見ることが多いけれど、どれも説得力があるなあ。
彼とは同い年なのだけど、それだけ人生の酸いも甘いも知って役に反映できるようになったということかもしれない。
TV番組などでついた「いい人」のイメージを払しょくして、役柄をどんどん広げてもらいたいもんです。
この日、桟敷には舞妓さんが観劇。いやいや、遠目で見ていてもかわいらしい。
失礼かと思ったけれど、幕を取るふりして激写!
1階ロビーには各界から著名人から贈られたお祝いの飾り絵馬。
襲名祝い幕はフジテレビ提供(ドキュメンタリー制作するんでしょうね)
▼演目メモ
一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)
幡随院長兵衛 吉右衛門
東海の勘蔵 彌十郎
北海の熊六 錦之助
飛脚早助 家 橘
白井権八 勘三郎
二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘太郎改め勘九郎
幹部俳優出演
三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
小姓弥生後に獅子の精 勘太郎改め勘九郎
胡蝶の精 玉太郎
同 宜 生
用人関口十太夫 亀 蔵
家老渋井五左衛門 家 橘
四、ぢいさんばあさん
美濃部伊織 三津五郎
宮重久右衛門 扇 雀
宮重久弥 巳之助
妻きく 新 悟
戸谷主税 桂 三
石井民之進 男女蔵
山田恵助 亀 蔵
柳原小兵衛 秀 調
下嶋甚右衛門 橋之助
伊織妻るん 福 助
最終的に断念したが、できればこの着物を着たかった!
このコーディネート、実は義父の葬儀で参加がかなわなかった今年の初釜に用意していた訪問着のコーディネートだ。
昨年、ネットで一目ぼれして購入した白地のから花模様の訪問着。
帯と帯揚げは、昨年末に表参道くるりでこの訪問着に合わせて購入したもの。
前日に残業で遅くなり、適当なコーディネートでお茶を濁した昨年の反省をふまえ、今年は早めに準備したのに、ああ、それなのに…。
訪問着というのは、日常なかなか着る機会がない。
結婚式かお茶会、それも初釜のような場がせいぜいだろう。
観劇となると、訪問着だとちょっと改まりすぎる気がする。せいぜい付け下げではないか。
しかし、襲名披露は別だ。
やはりお祝いにふさわしく、通常よりお着物もワンランクアップされる方が多い。
いつもは1階席でも見かける紬も着装率が下がる。
だから私も訪問着で行こうかと思ったのだが…
朝から150分間、踊り続けた私に休みなく、訪問着を、特に二重帯を着つける気力も体力も残っていなかった。
用意はしていたのだが、あえなく断念…。
く、くやしい。
そんな状態だったから、座席についてからもうつらうつらする状況。
せっかくの勘三郎丈の白井権八も、吉右衛門丈の幡随院長兵衛も、舞台に出てきたときに誰だかわからなかったぐらい朦朧…。
さすがに襲名公演の「春興鏡獅子」はちゃんと見ましたが。
それも、御年90歳を越える小山三丈の若さに目を覚まされたからかも(笑)。
新勘九郎丈は、折り目正しく、それでいて勢いあふれる踊りを見せてくれた。
昔からうまいとは思っていたけど、ここ数年は、華というか色気というか、そんなものを感じるようになってきたかな。
これからが楽しみ!
それに先立つ「口上」では、襲名公演を楽しみにしていた芝翫丈の思い出に触れられるのを聞いて、寂しさがこみ上げてきた。
おしりも雀右衛門丈の訃報が…。
歌舞伎座のない間になくなった重鎮たちが、どれだけ新歌舞伎座を楽しみにしていたかと思うと切ない。
新装なった暁には、閉場の間になくなった役者さんたちの追悼公演でもしてくれないかしらん。
最後の「ぢいさんばあさん」は、何回か他の役者さんで見ているが、話がよくできているせいか、どの人でも別々に過ごさなければならなかった夫婦の歴史に泣かされてしまう。
懸念していた福助丈の妻役も、いつもは気になってしまう「ぶりっこ」っぷりが、ここでは「かわいらしい」と思える範疇に収まっていた。
印象的だったのは、敵役の橋之助丈。「ああ、こういう奴いるいる!」と思わず納得してしまういやな男ぷり!
最近、はっしーの憎まれ役を見ることが多いけれど、どれも説得力があるなあ。
彼とは同い年なのだけど、それだけ人生の酸いも甘いも知って役に反映できるようになったということかもしれない。
TV番組などでついた「いい人」のイメージを払しょくして、役柄をどんどん広げてもらいたいもんです。
この日、桟敷には舞妓さんが観劇。いやいや、遠目で見ていてもかわいらしい。
失礼かと思ったけれど、幕を取るふりして激写!
1階ロビーには各界から著名人から贈られたお祝いの飾り絵馬。
襲名祝い幕はフジテレビ提供(ドキュメンタリー制作するんでしょうね)
▼演目メモ
一、御存 鈴ヶ森(すずがもり)
幡随院長兵衛 吉右衛門
東海の勘蔵 彌十郎
北海の熊六 錦之助
飛脚早助 家 橘
白井権八 勘三郎
二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘太郎改め勘九郎
幹部俳優出演
三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
小姓弥生後に獅子の精 勘太郎改め勘九郎
胡蝶の精 玉太郎
同 宜 生
用人関口十太夫 亀 蔵
家老渋井五左衛門 家 橘
四、ぢいさんばあさん
美濃部伊織 三津五郎
宮重久右衛門 扇 雀
宮重久弥 巳之助
妻きく 新 悟
戸谷主税 桂 三
石井民之進 男女蔵
山田恵助 亀 蔵
柳原小兵衛 秀 調
下嶋甚右衛門 橋之助
伊織妻るん 福 助
襲名披露公演、いいなあ。。。私はお誘いを受けていながら、どうしても都合がつかず断念したので、みなさんのブログで雰囲気を味わっています。
本当に、歌舞伎座が建て替え中にお亡くなりになった方々を思うとさびしくなりますね。でもこうして、若い世代が継いでいくのは頼もしい限りですね。
昼も夜も評判高い舞台でしたので絵美さんも残念でした。新世代に力強さを感じると共に、襲名公演に前後して亡くなった重鎮たちを思うと、やはり歌舞伎座で世代交代を見たかったなあと、どうしても思わずにいられません…。これも未練ですね。
雀右衛門さんは富十郎さんとの『二人椀久』、芝翫さんは『保名』忘れ難い舞台ですが、いまやみなさん鬼籍に入られました。・・・遠い目になっちゃいました。
私は播磨屋さんと中村屋さんのことは、全く知らずにいて、今月の興行をきっかけに共演がなかったことを知りました。どんなきっかけにせよ、力のある役者さん同士が舞台上で「競演」してくれるのはファンにとっては嬉しいことです。
重鎮たちを思い出すと、ほんとに遠い目で涙目になっちゃいます。こんなに歌舞伎を見るようになったのは、あの人たちの名演があったからこそですもの!
お着物じゃなかったのは残念でしたが
観劇できただけでもよかったでしたね
せっかくの訪問着、3月の襲名披露でいかがですか?
ちょうど陽気もよくなってきて
帯も遠目に桜吹雪に見えてピッタリかも
秀太郎さんのブログを読むと小三山さん体調を崩されたりしたみたいですが、無事に乗り切られて良かったです。
小山三さん、体調万全ではなかったんですね…。やっぱりストラップ買っておくべきか?(^^;