汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

七月大歌舞伎 昼の部

2011-07-17 | 歌舞伎
本来であれば、7月も後半であれば仕事の繁忙期も過ぎている予定だったのに…そうは問屋がおろさない。
7月は楽しみにもし、心配もしていた海老蔵復帰公演。彼はこのブランクを生かして、ちゃんと舞台を務められるのだろうか?
大役ばかりなのも心配…。
そんな気持ちで出かけたのが16日のこと。
夏の着物の一番のお気に入りコーデでもある、海老柄の紗紬に波頭の柄の帯といういでたちに、海老蔵への応援の気持ちをこめ、出かけた。



 
<いつもの大歌舞伎で作られている特別ポスターはなく、代わりに?海老蔵主演映画のポスターが!>

一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
  鳥居前
          佐藤忠信実は源九郎狐  右 近
                 静御前  笑 也
                早見藤太  寿 猿
               武蔵坊弁慶  猿 弥
                 源義経  門之助

誰が何を演じるのかも、あまりチェックせずに見てしまった「鳥居前」。猿之助一座の顔ぶれだけれど、よかったなあ。特に、久しぶりに見た右近丈の姿にびっくり。こんなにきれいだったっけ?
顔立ちもそうだけれど、舞台での立ち居振る舞いに切れがありました。

二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
               武蔵坊弁慶  團十郎
               富樫左衛門  海老蔵
                亀井六郎  友右衛門
                片岡八郎  権十郎
                駿河次郎  松 江
               常陸坊海尊  市 蔵
                 源義経  梅 玉

期待の「勧進帳」だったけれど、仕事のハードさに加え、会社のオフィシャル飲み会も続き、かなりぐったりしていた私は半分意識を失ってました(爆)。いいわけじゃないけど、勧進帳の音楽が心地よすぎるのも原因だと思う。鼓を中心としたパーカッションと三味線の弦のコンビネーション。改めて素晴らしい!

さて、海老蔵丈。
以前、気になっていて、このブランクに絶対直してほしいと思っていた海老蔵の変なせりふ回し。
直したというほどではなかったけれど、今回はそれほど気にならず。
もうひとつ、気になっていたのは海老蔵がぶくぶくに太ったらしいという噂。
これは杞憂でしたね。
むしろ、痩せたのではと思うほど、頬がこけたように見えた。

ちょっと気になったのは團十郎パパ。
さよなら歌舞伎座公演で、この人の演じる弁慶に感動したのはついこの間のことなのに、なんだかちょっと動きやせりふ回しに切れが薄れた気がしたのは、眠かったせい?
それでも、さすがに天性のおおらかさは健在。また、息子の復帰公演であるこの舞台を、盛りたてようとするやさしさや思いやりがひしひしと伝わってきた。その常とは異なる舞台での気持ちが、私が覚えた違和感だったのかもしれないけれど…。
近々、團十郎丈が富樫、海老蔵丈が弁慶と、役を変えて演じる予定があるらしい。その時は、もっと自然な形の舞台がみられるといいなあ。
しかしさすがに姿の美しさ、存在感はあって、この一幕が終わった後、客席ではおばさまがたが「やっぱり素敵ねえ」とあちらこちらで話されていました。


三、楊貴妃(ようきひ)
                 楊貴妃  福 助
                 高力士  海老蔵
         天真の従兄のちの楊国忠  権十郎
          一の姉のちの韓国夫人  笑三郎
          二の姉のちの虢国夫人  春 猿
          三の姉のちの秦国夫人  芝のぶ
                 女道士  歌 江
             竜武将軍陳元礼  猿 弥
                  李白  東 蔵
                玄宗皇帝  梅 玉

大仏次郎作の新作歌舞伎とやららしいが、外国を舞台にした新作歌舞伎って、わざとらしくくて、見ているほうが気恥ずかしい(^^;)。特に、今回、前から4列目の正面という、珍しくも久しぶりな舞台に近い席だったから余計にそう感じてしまった。

それでも、海老蔵丈についていえば、今回の役は収穫だったと思う。
海老蔵丈の面白いところは、こうしたあまり期待されていない役のときに、はっと思えわされるところだ。
今回演じた「高力士」は、美男で女に人気がありながらも男性としては「影」といわれてしまう宦官という役柄。
宦官という、どこかなよっとした役柄は、普段体を鍛えたマッチョな海老蔵丈のニンではないように思えたのに、屈折した性格をよく表していたのには、ちょっとびっくり。
ただねえ、福助丈…傾国の美女として間近で見るのはちとつらかった。できれば玉三郎丈で見たい。

この日は珍しく夫と観劇。ふだん、歌舞伎に関心のない夫も、海老蔵復帰、しかも「勧進帳」なら一緒に見る気になったらしい。
そんなわけで、観劇後は地元でしゃぶしゃぶ(^^)v



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2 コメント

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Unknown (黒猫)
2011-07-19 09:02:26
いつも3階席で観てるんで、先日久しぶりに1等で観たら随分印象が違うもんだな~と思いました。
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1階席 (はつき)
2011-07-20 10:51:47
1階席で見るとさすがの迫力なんですが、年齢が如実にわかってしまうのはつらいなあと。ハイビジョンを女優が嫌がる気持ちがわかるというか。(ひとごとではない…)
返信する

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