お稽古で水引の結び方を習った。
こういう身体を動かさないことをするのは夏だった。教場にはクーラーがなかったから、他の方は汗だくになってお稽古している。
その邪魔にならないように、下手にある行き止まりの廊下に小机を出した。
教えていただいたようには、なかなかできなくて苦労した。
やっと結んで片付けようとしたら先生から「片す前に見せなさい」と言われた。そういうものかと思った。
それからは、何か作った後は「先生、出来ました」と言って、持って行って見て頂くか、こちらに来ていただくかするようになった。
その時は先生が私の前にお座りになり、さっと手で形を直して、水引の端にもう一度ハサミを入れた。
そうしたら水引が見違えるように活き活きした。しおれた葉が水で生き返るみたいだった。
100本結べば上手に出来るようになるとも、親指で直しながら結ぶと良いとも言われた。
熨斗の作り方も教えていただいた。
熨斗はペチャンコにしないというのに驚き、水引と紙の間に挟むだけと聞いてまた驚いた。
今は何とか形にはなる。でもたまにしか結ばないので思い出すのに1、2本は無駄にしてしまう。結ぶ時にはしっかり気合を入れないと上手く出来ない。
以前絵に描いて説明したことがある。
出して見たら、手の形におかしなところがあるのに気がついてしまった。あらまあ