マリー・アントワネットが御年10歳の時に描いた父の線画が残されている。とても10歳の少女が描いたとは思えない、緻密で丁寧な絵。宮廷画家は、モデルに気に入られるよういろいろ細工をするけれど、彼女にはそういう下心はなく、父親を写実的に描いているのではないか?
これがその絵。(「決定版 ベルサイユのばら」より)
アントワネットは芸術方面に才能があったように思う。プチ・トリアノンのインテリアなどセンスの良さが光っている。彼女はゴテゴテしたヴェルサイユ宮殿の装飾に、うんざりしていたのではないか?この父親像だけれど、とてもリアルで、美化しすぎることもなく、穏やかなフランソワ1世を表現しているように見える。しっかり二重あごまで描いてしまったのはご愛嬌。まもなく父の日。ショッピングモールには地元の子どもたちが描いた「うちのお父さん」の絵が多数飾られている。どれも微笑ましい。けれど10歳くらいの子どもで、アントワネットほどの技量のある子は、そうはいない。もし彼女が当時、絵を専門的に学んだら、相当なレベルに達したのでは?
こちらは新作エピソード6で、池田先生が描いた若き日のフランソワ1世。(少女)まんがだから、メインキャラはイケメンがいい。頬から顎のラインが、ずいぶんすっきりとしている。
こちらは宮廷画家が描いたもの。心なしかアントワネットの線画に似ている気がする。特に顔の輪郭。
フランソワ1世も、フランスに嫁がせたアントワネットのことは、ずっと気がかりだったに違いない。
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