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今週12日(木)に、宝島社から発売された「大人の少女マンガ手帖」は、”あの頃、私たちをトキメかせた300作品以上を徹底ガイド”が売り文句。
「ベルばら」に関しては、熱烈なファンにはこれといって目新しい情報はないが、週刊マーガレットに掲載された第1話を、そっくりそのまま全ページ再現している。
面白いのは、ページの端に縦書きされている文。「♡高貴な家柄のフェルゼン 女性ながら 軍人にさせられようとしているオスカル そして!?」 軍人にさせられようとしている---この表現が微妙というか、軍人に対して良くないイメージを持っているかのよう。フェルゼン→オスカル、そしてアントワネットが次のページで見開きで大きく登場する。もともと池田先生は、アントワネットの生涯をじっくり描くつもりだったけれど、いざ蓋を開けてみるとオスカルが絶大な人気を集め、次第に物語の軸はオスカルに移っていった。
「ベルばら」以外にも懐かしの歴史漫画の数々がある。
アンジェリク、7つの黄金郷、白ゆりの騎士,カリブの女海賊etc
こんな表紙だったんだなぁ。プリンセスの表紙には「野口五郎物語」とある。
他にも「もう一度会いたい 懐かしの付録たち」など、あの頃オトメだった人たちには、たまらない企画がたくさんある。これから少しずつ紹介しようと思います。よろしかったらおつきあいください。
読んでくださり、ありがとうございます。
「クローバー、ありがとう。今ね、押し花にしているの。」
「ほんと?よかった!四葉のクローバーはね、幸せの印ヨ。ねぇ、今日お昼お弁当、外で一緒に食べない?」
「私も、誘おうと、思っていたの。うん、一緒に食べよ。」
私は、心の中で、゛よかった、お友達ができた。゛と、思いました。
午前中の授業は楽しく終わりました。
私達は中庭の木陰で、お弁当を広げます。
「あっ、それ、うちのパンヨ。私のお家、パン屋さんなの。お母さんがね、アーレンスマイヤ家のマリアさんの妹さんがパン買いに来られたって、言ってた。」
私の今日のお弁当は、蜂蜜のサンドイッチにサラダと苺。
「あのね、昨日のクローバーのお礼に、明日のお昼休みに、あなたにピアノの曲をプレゼントしたいの、聴いてくれる?」
「え?ほんと!楽しみにしてるね。ねぇ、ミーナの長い髪の毛、女の子って感じで羨ましい。私ね、パン作りのお手伝いするのよ。お母さんがパンの中に長い髪の毛が入らないようにって、髪はいつも短いの。男の子に間違えられたりするのよ。」
「あのね、女の子には、お洒落って方法があって、ほらね!このピン一つで、こんなに可愛くなれる。」
私は自分の、お花のビーズの髪ピンを外し、その女の子の前髪を横分けにして、そのピンで留めてあげました。
「ありがとう。ずっと、ずっと、私の友達でいてね!」
「うん。」
私は、心の中で゛すぐ遠くへ行って、学校も辞めなければいけない。すぐにお別れなのに、どうしよう…。゛と、思いました。
制服をルパシカに着替え、今日、学校で習ったお勉強の復習、ロシアで私にお勉強を教えてくれた病院の若先生都との約束。先生は私に沢山の事を教えてくれた。だから、女学校の授業もよく分かるし、テストも100点だった。
病院の人々が優しかったのは、私にお母さんがいなかったから、ロシアでは、お家に帰るといつも一人ぼっちだった。
でも、今は、お母さんがいてくれる!それが、とっても、嬉しい…。
勉強しながら、ふと、お母さんと目が合いました。
「ねぇ、お母さん、ロシアで私に勉強を教えてくれた病院の若先生のお父さん、大先生がね、
お母さんの命を助けてくれた先生よ。」
「え?、」
お母さんが、首をかしげます。
私は、大きくなってから聞いた、私の生まれた時の事を、お母さんに話します。
ユスーポフ家の主治医だった大先生は、二人が危ない時は、必ず母親のほうを助けるようにって、言われていた。
だから、私は、裸ん坊で、隣の部屋のソファーの上にほったらかしにされていたのよ。
お母さんの命を助ける為に皆、一生懸命。
でも、一人の若い看護婦さんが『赤ちゃんが可愛そうだから、診てほしい!』って、でも…、
『どうせ、その子は助からないから、放っておいて、こっちを手伝いなさい。』って、
でも、優しいその看護婦さんは、大先生に内緒で私を病院へ連れて帰ってくれた!
そこにいたのが、大先生の息子さん若先生と、若先生の親友、ユスーポフ家を出てきたリュドミールだった。
若先生は直ぐに、マッサージして、私を助けてくれた!そのとたんネ、大きな声で泣き出したんだって・・・。
『ネ、すごいでしょ!私、ウフフ。』」
たった1人の親切な看護師さんが、ミーナの命を救った。その人がいなければ、すべての人に見放されてミーナは生きながら得ることができませんでしたね。人との出会いって大切ですね。
それでね、私を連れてお父さんを捜しに町へ出たの。
病院の人達も、リュドミールも、私達の命の恩人ネ。」
お母さんの目から、涙が溢れます。
『あなたを残して、ドイツへ帰ってしまって、ごめんなさい。』
そんなお母さんの声が、私の胸に響きます。
「ううん、大先生は私が死んでいてしまっていたと、思っていたの。
それに、その時の看護婦さんが若先生の奥様、ミーナは私達のキューピットネ!って、二人がいつも言ってくれる。
奥さんね、フランスとロシアのハーフなのよ、私達、仲良しだったの。
奥さんのフランス語の発音とってもキレイで、私、フランス語の勉強、一番好き!
リュドミールったらね、『あの時の裸ん坊のミーナは、痩せっぽっちカエルみたいだった』て笑うの、ひどいてしょ。」
お母さんが笑顔一杯で、笑ってくれました。
よかった!
「お母さん、私、そろそろ、アーレンスマイヤ家へ行って、ピアノの練習してくるね。
クローバーの女の子にピアノ曲をプレゼントするのよ。曲はこれ!」
私はお母さんに楽譜を見せます。
「これ、お母さんも、小さい時、弾いたでしょ。だって、これ、お母さんにピッタリの曲!」
PS
この次より、二つのお話し同時にアップしたいと、思います。一つは今までの続き、もう一つはユリウスのSS、(一つ前のコメントBOXに入れます。ややこしくて、すみません。
2つのお話のアップ、とても楽しみにしております。創作を楽しんでおられるようで、こちらもお便りが届くのが待ち遠しいです。