
ジャルジェ将軍が 、オスカルの婿選びのために開いた盛大なパーティ。だが父の想いとは裏腹に、彼女に求婚したい男性には目もくれず、パリ一番の仕立屋に作らせた軍服を着てひたすら女性と踊るオスカル。
最初のダンスのパートナーに選んだのは、マドモアゼル ド ギーヌ。楽聖モーツァルトは彼女のために「フルートとハープのための協奏曲」を作曲した。ギーヌ嬢の父は外交官を務めたこともある公爵。父はフルートを、娘はハープを演奏した。モーツァルトは公爵から娘の家庭教師となり作曲のレッスンをすることと、公爵が娘と共に演奏できる曲を作るよう依頼を受けた。
意気揚々と作曲に取り掛かったモーツァルト。けれど公爵はギーヌ嬢への作曲レッスンに対して、約束していた額の半分しか謝礼を支払わず、「フルートとハープのための協奏曲」作曲に対して一銭も出さなかった。またギーヌ嬢は作曲に向いていなかったらしく、モーツァルトは指導にかなり手を焼いた。彼は父レオポルトに宛てた手紙に、こう書いている。「ギーヌ嬢はどこまでもバカで、しかも根っからの怠け者です。」何とも辛辣なお言葉!これでは踏んだり蹴ったり。
けれど池田先生が描いたギーヌ嬢は、少々野暮ったい感じもするけれど、オスカルのエスコートに緊張する純粋な乙女に見える。この時アンドレは、どこで何をしていただろう?
読んで くださり、ありがとうございます。
当時はわかっていなかったですが、先生の音楽の知識の博学さには舌を巻きます。歴史の教科書よりベルバラで学んだ方が多いのはよく知られたことですが・・。私も史学科卒ですが、ベルバラの影響も大きかったと思います。
絵空事だけではない事に裏打ちされたかっこよさですね。
>この場面楽しかったですね
ジャルジェ将軍は怒り心頭、ばあやは気が気ではなかったでしょうね。そしてアンドレは…?
>先生の音楽の知識の博学さには舌を巻きます
本当にいろんなことをご存知です。しかもそれがちゃんと事実なのだから驚きます。史実に架空の人物を絡め、見事な作品を描き上げました。きっと描かれなかったエピソードも、たくさんあるのでは?と思います。
>私も史学科卒ですが
mintoさまは、どの時代を専攻しましたか?大人になり、テストのための勉強でなく、自分の興味・関心のために歴史を知るのが、とても面白くなりました。
>絵空事だけではない事に裏打ちされたかっこよさですね
池田先生のストーリー構成力が、とても素晴らしいです。