Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

ジャルジェ家の食卓

2016-08-04 09:27:54 | つぶやき

 2年前に出版された絵本「ル・ルーとばあやのケーキ」には、ジャルジェ家の朝食シーンが描かれている。朝はいつも将軍・夫人・オスカルが揃っていただく。客人があれば家族と同席することもある。そしてばあやとアンドレらが給仕をする。

↓  どんなに忙しくても、朝は家族揃って「おはよう」の挨拶をしたあと頂くのがジャルジェ式。この時代、多くの貴族たちは夜型の生活をしていたから、ジャルジェ家はとても健全。

↓   これが朝食のメニュー。現代のフランスもこんな感じ?果物を入れてある器を検索してみると…

↓  18世紀後半、アイルランド製。こんな感じかな?ここに季節の果物をたくさん盛り込む。テーブルには甘い香りが漂い、一家は互いの今日のスケジュールを確認しながら、時に世間話をして朝食をとっていただろう。親子でとる朝食はオスカルには、ほっとできる時間だったはず。夫人はオスカルの表情を見ながら、娘の健康状態をチェックしたり、軍隊での様子を聞いては、あとでそれとなくアンドレに頼みごとをしたかもしれない。(1789年7月13日の朝も、いつもと同じようにテーブルについた。あの朝一家はどんな会話を交わしたか?)アンドレやばあやはパンやショコラが足りているかチェックしながら、一家の邪魔にならぬよう少し距離を置いて見守る。

 アンドレの朝は忙しい。オスカルが朝食を終える前に厩舎へ行き、通勤用の馬車もしくは馬を用意しなければならないのだから。

 

↓  今日はゲストとしてル・ルーもテーブルについている。ジャルジェ家のことだから、何種類も食器セットはあるだろう。今朝のル・ルーがショコラを頂くカップはリモージュ製?これと似たカップを検索してみると…

↓  なかなかズバリのものが見当たらない。これは1890年製だから、時代が全く違う。

↓  以下、似て非なるものだけれど、雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。

↓  これは20世紀初めのノリタケ製。

↓  ピッチャー類を運ぶばあや。

↓  上のイラストを見ていたら、この絵を思い出した。(ショコラを運ぶメイド)

↓  メイドさんだって人の子。ご主人や奥方さまが美味しい物を召し上がっていれば、「私もちょっと…」と思っても不思議ではない。でもまあ、まさかジャルジェ家にはこのようなメイドさんはいないと思うけど。「ああ、奥さまがあんなに美味しそうに飲んでいるんだもの。私だって一口くらい飲んでみてもいいでしょ?どうせこれ、捨てちゃうんだから。」と言っていたかどうかは知らないけど。

 読んでくださり、どうもありがとうございます。



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