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「おにいさまへ---」のこのシーンを読みながらふと「オスカルは血を吐いたことを、正直にアンドレに打ち明けていたら、二人はこんな感じになっていただろうか?」と思った。
この2ページ、武彦の言葉がそっくりアンドレに重なる。
「いいんだよ いいんだ---よ この世に一人だけ 甘え寄りかかってもいい人がいるんだよ 人間が一人にだけ 愛するものだけに 弱さをさらけ出すのを 誰が咎めたりできるものか (略) 自分の幸せだけを考えてくれ ああ それなら僕は全部 全部この手に引き受けてやる 最後の最後まで 全部を引き受けてやるとも 薫」
武彦の言葉を受けて、死への恐怖を率直に打ち明ける薫の言葉も、まさにオスカルそのもの
「こわい--- こわいこわい!! 一人で死を待つのはこわい!! 一人では生きられない」
オスカルは血を吐いた事実をたった一人胸におさめ、死の恐怖を誰にも打ち明けなかった。「私を一人にしないで---」こう言うのが精いっぱいだった。出動前夜、侍女の言葉ですべてを悟ったアンドレ。彼は口にこそ出さないが武彦同様、オスカルを最後の最後まで全部引き受ける=守り抜こうとの誓いを新たにしたと思う。
2つの大作の陰に隠れ、地味に映るかもしれない「おにいさまへ---」は、短いながらも濃い作品だと改めて思う。その後奈々子、武彦の人生はどうなっていっただろう。
読んでくださり、どうもありがとうございます。
人間の人生で本当に愛する人に巡り会えるのは...と、思うと、オスカルと薫の君最高の一生だったと、思います。
アンドレと武彦お兄様、オスカルと薫の君。
こう言う時に弱さをホロリと見せてしまうオスカルも薫の君も、やっぱり女性で、アンドレと武彦は男なんだなと思います(本当にかっこいいです)。
武彦のセリフは、とても人間らしい素敵な言葉ですね。
おにいさまへの辺見氏と薫の君のこのシーンは大好きな場面です。アニメ版では蕗子さんとのやり取りに変わっていたのが、ショックでした。でも、最後が、ハッピーエンドで救われました***。