Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

3月9日~ 週めくりカレンダー

2015-03-09 23:34:26 | つぶやき

 今年の週めくりカレンダーには、新作エピソードで描かれたイラストや場面も登場する。今週は「アンドレ編」の扉絵から。

 新作エピソード1の「アンドレ編」はもともと、2013年マーガレット10特大号の別冊付録として、16ページの描き下ろしで描かれた。(今月20日発売の「オスカル編」が100ページ超であることを思うと、池田先生は新作エピソード執筆を重ねるにつれ、想いがどんどん膨らみ、43年前の感覚が蘇ってきたのではないか?)MCコミックスサイズでわずか16ページの作品を、あの当時は奇跡に近い想いで読んでいた。「まさか再び、『ベルばら』の新作を、リアルタイムで読める日が来ようとは!」と。

 

 この新作エピソードがとても好評だったので、しばらくしてマーガレット本誌に冒頭数ページををカラー化して再度掲載。その時の扉絵が今週の週めくりカレンダーのイラスト。池田先生のレースの描き方がより繊細になったように感じた。しかも当時のモードを忠実になぞらえている。マリー・クリスティーヌが着ているドレスのデザインは、とてもセンスが良くて華やかでおしゃれ。背景のばらは、赤・黄色・オレンジとなかなかカラフル。 アンドレの表情が硬くて、背中に何か哀しいものを感じる。このころはまだ昔の感覚が戻ってきていない感じ。

 2012年に全国各地で開催された「マリー・アントワネット展」のために描き下ろしたイラストが次。アントワネットが被っている帽子がしゃれている。実際のアントワネットは、毎年170着のドレスをオーダーし、その金額は十億円にも及んだが、ドレスは革命によって失われてしまい残っていない。あぁせめて1着くらい、当時のファッションリーダーがどんなデザインに身を固めていたのか、実物を見てみたかった。

 ロココの貴族の貴婦人を描いたら、池田先生の右に出る漫画家さんはいないのではと思う。

 読んでくださり、ありがとうございます。



24 コメント

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家族3人*11 (鈴蘭の精)
2015-04-11 23:53:16
「大丈夫、アレクセイ。短期の滞在であれば、特別な許可はいらない。その間に僕が必ず君達が安全に暮らせる国を用意しよう。一つ、当てがあってね、手続きに少し時間がかかるが、委せておいてくれ。
それより、アレクセイ、君はユリウスと、ロシアで夫婦としての戸籍は作ってあるかい?」
「いや、二人だけの花達に囲まれた結婚式は挙げたが、婚姻届は出していない。」
「何をやっているんだ、お前さんは。そんな事だと思い、ロシア大使館で書類を用意して貰った。 夫アレクセイ ミハイロフ、妻ユリウス、第一子長女ミーナ、きちっと記入して、役所に提出する事。いいね!」
「何から何まですまない。ダーヴィト。」
情けないお父さん、『しっかりね。』私は心の中で叫びました。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-04-12 16:43:34
 お便りをありがとうございます。さすがダーヴィト、事務手続きをしっかりと心得ていますね。彼はこうしたマネージメントに長けているのでしょうか?こうして着実に地固めしていくのですね。ダーヴィトは音楽学校時代から、冷静で頼りになる存在でした。
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家族3人*12 (鈴蘭の精)
2015-04-12 18:48:37
私は、思いました。 ″おじさんはどうして、こんなに私達に親切なんだろう…。それは、お母さんの為?″ そんな事を考えていると・・・
「さぁ、ミーナ、次は君の事。
ロシアでは、学校は?」
「いいえ、行っていません。 でも、ちゃんとお勉強はしていました。」
「レーゲンスブルグ女学校に入学の手続きをしておいた。 制服も届いている。 明日、おばさんと、あいさつに行っておいで。」
「学校? うれしい! おじさん、おばさん、
ありがとう。」
私は、はじめて通う学校の事で、頭が一杯に、なりました。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-04-12 21:59:02
 お便りをありがとうございます。アレクセイ達は、スイスで暮らせるように準備を進めているのですよね?ナチスの足音が迫っているので。けれどミーナはレーゲンスブルクの学校に通うのでしょうか?細かい突っ込みを言ってしまいすみません。
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休憩タイム (鈴蘭の精)
2015-04-12 22:45:31
いつも、丁寧に読んで頂きありがとうございます。 集団生活に慣れるため、スイスへ行くまでの間、少しだけ通います。マリアさんとダーヴィトさんの優しい心遣いです。レーゲンスブルグの女学校と、スイスの女学校の違いも描いていくつもりです。 これからは、なつかしい人々も登場します。 辛い、ユリウスの過去のお話しが、一段落つき、ホッと、しています。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-04-13 21:16:02
 コメントをありがとうございます。そういうことでしたか。了解いたしました。これからは、お話は明るい未来に向かっていきそうですね。
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家族3人13 (鈴蘭の精)
2015-04-14 00:25:56
マリアおばさんが優しく微笑みながら、
「じゃあ、最後にユリウスの声について、壊れてしまった声帯を治す治療法、薬はないのよ。でもね、少しずつ傷が回復して元通り、お話し出来るようになるかもしれないと、先生が…。喉に負担をかけないように、気を付けてね。
あぁ、外も暗くなってきたので、今日はここまでにしましょう。 それから、ミーナ、今日はアーレンスマイヤ家にお泊まりね。」
「え?」
おじさんとおばさんがウィンクして笑ってます
″あっ、そういう事。″
「私、お母さんに退院のお祝いをします。 お父さんと、二人っきりの夜を!」
ダーヴィトおじさんが 「さすがミーナ、ストレートで分かりやすい発言だ。」
お父さん、お母さん、お熱い夜をどうぞ!!
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-04-14 18:31:22
 お便りをありがとうございます。声を取り戻す---ふと、つんくさんを思い出しました。たとえ声が出なくても、メッセージを伝えることはできる。

 ミーナ、大人の恋愛事情に通じていますね。
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*二人* (鈴蘭の精)
2015-04-14 19:51:24
夕暮れに、二人の影が溶け込みます。
「ユリウス、あそこへ寄って行こうぜ!」
ユリウスは、アレクセイの目を見つめ、うなずきます。

オルフェウスの窓の下

「俺たちは、悲劇の影に隠れた幸せを、見つける事が出来た。 ミーナのおかげだ。
ユリウス、よい娘を生んでくれてありがとう。」
ユリウスは心の中で、
「アレクセイ、よい娘に育ててくれてありがとう。」と、答えます。
二人は見詰め合い、深い口づけを交わしました。
熱く! 熱く…。
″ 私のオル窓物語″ 第一章 終
第二章へ続く
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-04-14 20:53:02
 第一章が終わりました。お疲れさまでした。明るい締めくくりになりましたね。さて第二章は、舞台をスイスに移して展開していくのでしょうか?
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