昔一時期話題になった恐竜型ロボットの「PLEO」、
プレゼントで貰った物があるのですが、飾ったままでほとんど動かしていませんでしたが、
興味半分で動かしてみようと思ったら、動きません。
純正充電器で充電もうまく出来ません。(弾かれる)
大昔ラジコンで使っていたちょっと良いバッテリー充放電器(CDC Ver6.0B)で活性化を試みます。
0.5A放電の0.8A充電で3回
0.1A放電の0.3A充電でも3回
という設定で日にちを空けて試みましたが、
デルタピーク(充電完了下降電圧設定)を上げても、900mmAまでしかチャージされませんし結構な熱です。
また放電はその状態でも500mmA以下しか入っていないことが分かりました。
バッテリーが完全に駄目になっています。
古いおもちゃなのでバッテリーも売っていません。
幸い一般的な単三乾電池のサイズのセルの
普通のニッケル水素なので、交換を試みます。
まずバッテリーパックの分解からです。
フィルムをカッターで切り取って剥くものの固定箇所が分かりません。
ロックハンドル側にビスが隠れているようで、
ここのカバーを開けなければネジにたどり着けません。
しかもこのカバーは接着剤止め…
開けることを考えたつくりにはなっていません。
茶色と緑のプラスチックの隙間をカッターで切っていきます。
バリッという音と共に開きました。
開けるとこんな感じです。
見事にボスも切れて(折れて)います。(^^;
とりあえず後で考えるとして気にしない方向で行きます。
真ん中の2本のネジを外すと上下に別れセルが外せます。
シャンテ(電池をつなぐ導電板のこと)はこの手に良くありがちな、溶着タイプです。
取ろうとすると千切れてしまうので再利用不可です。
シャンテの代用になるような素材が手元に無い為、普通のケーブルを使います。
セルはうちに常備してあって、使用回数がまだ少ない今は無き三洋のエネループです。(半田付け前にはセル毎放電しておくことをお勧めします。)
半田下手ですいません。(5年以上ぶりの半田付けです。)
言い訳するとこの写真はまだ仮の状態で、この後もう少しマシな状態には直してあります。(^^;
ちなみに最初ケーブルよじって使っていましたが、そうすると厚くなり過ぎてしまうため、並べて半田付けし直しています。
極力セル縦方向に長くならないようにする必要があります。
また温度センサーも付いていた位置に戻します。
熱伝導グリスも適当に塗られていて、セルの横にテープで止まっているだけでした。
(ちなみに外してしまうと純正充電器での充電&動作動作が出来なくなります。)
ひとまず形になったら純正充電器で充電出来るか確認
OKです。(赤ランプで充電)
ただこの後も本体に収まるようにするまで一苦労です。
シャンテからケーブルに変わった分長くなっていてなかなかロックがかかる長さに収まりません。
試行錯誤しながらだったので写真が残っていませんが、
半田を極力薄くつける事と、プラスチックパーツの方を少々削って逃がしを作りました。
実際やるとわかると思いますが、温度センサー用端子がくるセルが一番長くなりがちです。
収まるようになったら、ロックハンドルの上のカバーはボスの位置に穴を開けてネジ止めにしてしまいました。
後はビニールテープでぐるぐる巻きにして完成です。
(多少の遊びがあった方が良さそうなので、ホットボンドでのセル同士の固定はあえて行いませんでした。)
ひとまず完成したので、一回目は試験も兼ねてラジコン用充電器で一度放電&受電中です。
何分動くように戻っているか楽しみです。
PLEOも後ろで楽しみにしているようです。(^^;
(予断ですがCDCの液晶バックライトは何度か切れている為、純正色の青では無いです。しかも眠らせていたせいかまた右が切れている…)
真似して蘇生を試みる人にアドバイスとしては、
1.シャンテ代わりになる鉄板プレートはあった方が楽だと思います。(純正は0.12mm程度なので、出来れば0.2mm以下厚の物が良さそうです。)
2.なるだけ強力でコテ先の太い半田ごてを使った方がセルに熱を与えすぎないで短時間で半田付けできるので安全です。(自分はラジコンバラセル用を使用しました。)、ペーストと乗りの良い銀半田があるとさらに楽です。
3.自信が無ければ、バッテリー交換サービスを使った方が安全です。(検索すると出てきます。)
4.太さも通常エネループで結構ぎりぎりなので、パナあたりの大容量タイプは魅力ですが若干太いらしいので避けた方が良いかも。(これ様で購入を考えましたがやめました。)
電池が駄目になって困っている人の参考になればうれしいです。
ただし一般的に販売されているニッケル水素充電電池は半田付けを想定したつくりにはなっていないので、
自己責任で挑戦お願いします。
特に電池に熱を与えすぎたりショートさせると爆発(ガスリリース弁が開く)の可能性がありますので半田付け時には特に注意を。
追伸:
充電後動かしてみましたが、連続で1時間20分ほど動くようになりました。
もともとの説明書の表示は1時間だったと思ったので、完全復活です。
ちなみに今回使った使用セルはメーカー表示はMin1900mmAでしたが、CDCでの実測は2200mmA前後でした。
ただ停止後も比較的容量が残っている状態なので、時々は放電してから充電した方がよさそうです。
バッテリーの豆知識として、
一般的にニッケル水素はメモリー効果は無いといわれていますが、
ラジコンの界(レース等のシビアなコンディション)では放電後に充電にします。
メモリー効果は無くても残っている電気は充電直後に比べるとパワーが低いという認識と
また複数のセルがパックになっている状態だと、そのまま充電するとセル毎のバラ付きがだんだん大きくなってしまうため、
それを緩和するためにも放電すると言う考えもあります。
(レース仕様でバラセル&マッチドの場合これは当てはまりませんが…)
ただし放電のまま放置は良くないため基本充電直前に放電します。
ブログ観覧ありがとうございます。
プレオ君復活おめでとうございます。
ブログ、少しでもお役に立てたのでしたら、光栄です。