別稿でのべたが、向井智香は2015年のインターハイと国体少年の部で中距離のタイトルを総なめにしたのである。そのころ愛くるしく溌剌とした風貌で、よく美人ランナーとして媒体に取り上げられていた。
(インターハイに優勝して、元気だった頃の向井)
さて大学女子長距離の強豪MJ大学に入学しまもなく、故障、長いリハビリと復帰を繰り返しているうちに、O脚になったのである。
O脚というのは筋肉の質低下の一つの現れである。筋肉の質低下こそが悪であって問題にしなければいけない。その原因の一端が高校時代に偏った運動をやったことであるが、大学に入学してからのリハビリメニュー、練習メニューが不適切だったことが直接の原因である。
高校卒業時外観は普通の体だったわけだから、高校時代に弱っていたところに大学入学後に、不適切な負荷をかけたとしか原因はありえない。
向井のような事例では、3年くらいは疲労取りと全身をバランスよく鍛える色々な運動に取り組み、4年生のときに花開くというプランでなければいけない。そのようにしておれば、今頃日本を代表するランナーとして活躍しているだろう。
ここからわかることは個別性の原則というトレーニング科学の基本中の基本知識を強豪大学の監督コーチ陣がまったく知らないと言うことである。
相当な資金を投入してプロの走り屋を要請している大学陸上部である。
もう少し頭を使ってまじめに取り組むべきだろう。
来年春にも多くの高校生がこのような強豪大学陸上部駅伝部の門をくぐる。
ほんとうに、進路選択はそれでいいのか良く考えた方がいい。
しかし大学駅伝を走りたいという気持ち、奨学金、大学で勉強したい。こういった要素を良く考えて決めるしかないのだが、素人指導者にかかると俊英もぼろぼろにされるということをよく考えていかねばならない。
一生の問題である。焼けきれて走れなくなると言うことは単に走れないだけでなく体の内部に不具合障害を持って、その後も生きていくと言うことである。もちろん、それは正しい処置で回復させることが出来る。しかし上記のMJ大学などで続々焼けきれた卒業生たちは、ほとんどそのような問題意識も、健康を取り戻す方法も知らずに生きているのである。
このようなブラックコメディーのような世界に行くべきか。親子でよく考えた方がいい。
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