私が外国生活をしようと考えはじめた
切っ掛けは40年前に初めてタイ旅行
した時でした。その頃の為替レート
をAIに聞いたところ1ドル230円で
1バーツ10円ということですから
その当時のレートは今よりずっと
円安だったんですね。それでも
タイの消費者物価は日本と比べ
てとても安かったです。お湯の出
るシャワーのある外国人向け中流
ホテルで一泊300バーツ程度だった
と思います。一週間の宿泊ならもっと
安くなりました。屋台で食事をすれ
ば10バーツもあれば十分でした。
ビールは少し高かったです。
当時は外国の観光客向けには高い
値を付けたりしてたので、地元の
人が相手のお店に行ってました。
バンコク以外では列車でサムイ島
にも行きました。その時日本人の
学生さんと知り合って無茶な事も
やりました。タイは天国だなあと
思ったものです。それまで日本と
いう社会の価値観で生活してきた
自分には全く違う社会環境の人々
と接すると、一体自分は何だった
んだろと自身の存在の不可思議を
感じる位に衝撃を受けました。
以来10年位はよくタイへ旅行しま
したが、ここ30年近くは海外旅行
はしてません。忙しくて長期休暇
が取れなかったからで、すっかり
今やタイの事は浦島太郎状態です。
タイへ行く女性も当たり前という
時代ですが、私の行ってた頃は男
が中心でした。タイは国王が尊敬
されていて、政府は軍事クーデター
でしょっちゅう変わっていた状況
でした。政情不安というより国軍
の権力闘争でしたから、自民党の
派閥争いみたいなものだと思って
ました。一方経済は華僑に握られ
ていたので日本企業は有力財閥と
手を組んでいたのでしょう。
貧しい国民が一杯いましたが国王
を敬って黙々と働いていました。
こんな国は永遠に発展途上国だと
言う人もいましたが私は絶対日本
のように発展すると思いました。
女性も働き者が多く日本より社会
進出していました。日本はバブル
まっしぐらだった頃で驕っていた
人も多かったですからタイから学
ぶ事などないと思っていたんだと
思います。今はタイ経済の成長は
著しくタイで生活するなんて夢物語
ですが、あの時タイに留まり貧乏で
も地道に生活しようと決断していれ
ばどうなっていたかなと想像したり
しますが、経済バブルという日本で
自分たちの本当の足元を見失なって
しまったと感じます。
今の為替レートは日本の将に国力
低下の表れだと言う人もいますが、
国民が地道にコツコツやっている
国は必ず成長します。