そうだ、あの時、昼間でもいいから、いつかみんなで東尋坊で撮影したい、とカイは言っていたのだ。
「俺、行ってこようかなあ」
「でも、カイさんが行ってるって確証はないですし…」
「麻里華ちゃんとの話が終わったら、ほんとに俺、いってみようかなあ」
「遠いから、まず問い合わせた方がいいんじゃないですかね。見廻りボランティアもいるみたいだし…」
待ち合わせの店には早めに着いたつもりだったが、麻里華ちゃんはもう待っていた。
寂しそうな笑みを浮かべて。
それを見て、カイのことでいっぱいいっぱいだった俺は…苦しすぎて倒れそうになった。
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