小説「離しません!」&スピンオフ「オミとカイ-少女の霊と俺達と-」

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小説「オミとカイ」30.クリーム色の壁

2024-09-26 21:55:00 | 小説

 確かに この赤黒さは血だろうが:…


「あれ? 今俺がこれ 閉めたんだよね?」


「うん。 あー、さっきは勝手に閉まったんだよね、すごい速さで 」


「もう1回開けてみる? 」


「いや…」


 俺も本当は開けたかったが、また悪寒はしてくるし、カイが退院したばかりということも気になってやめた。



「カイ、もうここ出ようか?」


「そうだね 、ちょっと空気よくないよね。


「ここ今度撮影できないかな 」


「そうだね 、案外いいかもしれない…」



 そのために、最後に 覗いていこうとバスルームの電気をつけ ドアを開けたカイは言葉を失い フリーズした。


「どうしたの?」


 俺が背後から覗いてもクリーム色のタイルの壁しか見えない。


「そこ… 女の子が膝抱えて座ってた …撮れなかったけど…」


「え?何それ?」




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