俺は、とにかくびっくりした。
〈礼霊ず〉のオミさんの実物が目の前を歩いているのだから…
いったいどうすれば…
勇気を振り絞って、俺は一歩踏み出した。
「あ、あのっ、〈礼霊ず〉のオミさんですよね? 」
「あ、は、はい。あれ、もしかしてリスナーさん? 」
「はい。礼霊ずが一番好きで…」
「嬉しいこと言ってくれるじゃん」
と、オミさんは笑って俺の肩を叩いてくれた。なんとなく立ち話になっている。
「今日はどこから来たの? 」
「北海道です。札幌で…」
動画と同じように、オミさんの目は大きく見開かれた。
もともと大きくてぱっちりした目なのでこちらまで吸い込まれてしまいそうになる。
「出張のついでとか? 」
「いえ、オミさんに会うために 」
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