小説「離しません!」&スピンオフ「オミとカイ-少女の霊と俺達と-」

心霊YouTuber達のソフトなBL小説です。男の方もどうぞ。更新情報などはブログ1P目又はツイッター(X)にて🌹

小説「オミとカイ」37.カイの生き霊

2024-10-12 21:47:00 | 小説

 カイも俺のカメラを覗き込んできていたが、


「えっ? 」


 二人同時に声を上げてしまった。


 俺が写った 3枚とも、手も、もやも、霊のようなものは何も写ってはいなかったのだ。


 写っているのはスーツ姿の俺だけ。


 おかしな色もオーブもない。


 しかし、気がつくとカイは目を伏せている。


「やっぱり俺の生き霊だったのかな…」


 尋ねづらかったことを思い出し、こわごわ俺は 尋ねた。


「それって、その、カイが何かの方法で飛ばしてみたってこと? 飛ばす方法を知っていたということ? 」


 すると カイはびっくりしたように、


「いやそんな方法、俺は知らないよ。俺、霊感すらないんだよ。

それに、 何のために大事なお前にそんなことするんだよ」


「いや 俺にはわかんないけど…」


 カイは少し 怯えたような表情でため息をつくと、


「勝手に俺から飛んでったんじゃないかな。 俺の知らないうちに。情けないけど。聞かない話ではないでしょ 」


「確かにね… 」


「でも、俺のオミへの気持ちが勝手にオミにまとわりついて、ダダ漏れになってるって事なんだろうか 、ってすごく怖かった」


「それでみんなに写真を削除した方がいいって言ったの? 」


(タイトル訂正しました。申し訳ありません🙇)


コメントを投稿