蒼天在眼 (そうてんまなこにあり)ーベランダで星を見る

昔、昔、天文少年でした。そして、今は、ベランダから、星を見ています。
いろいろの忘備録

ASI air pro で “超お気楽” オートガイド その1 の巻

2021-10-04 14:35:15 | 天体観測

Balconが天文小僧の頃、昭和の中盤から後半にかけての頃、天体写真撮影をしていました。

学校の屋上にドームがあって、学校案内にもデカデカと写真が載っていたため、天体に興味のない生徒もみんな知ったいたのですが、入ったことのある同窓生は、少ないと思います。

ドームの中には、15cm五藤光学謹製の屈折赤道儀があって、ドームから下に伸びているパイプの中を降下する錘で日周運動に合わせて動くようになっていました。錘を巻き上げるのは人力でクランクを回すというなんともエコなシステムでした。この赤道儀には、別に小さい屈折望遠鏡(8cmだったか、6cmだったかが同軸に装備されていて、ファインダーとガイドスコープを兼ねてたと記憶しています。

ガイドシステムは、人間がこの望遠鏡を覗いて、視野の中の十字線で星を追いかけるのです。もちろん、微動ハンドルが付いていたので、それを回して、追尾装置の誤差を修正するというわけです。どのくらい、修正に際して、どちらに微動ハンドルを回せばいいかは勘と経験で習得するわけです。 精度は、観測者の慣れと、集中と、気温に依存しました。気温が下がると、グリースが硬くなるのと手が悴んで精度が下がります。(笑) 当時は撮影といっても、高感度を売りにしている「コダックのトライX」というASA400(ISO400 相当)の銀塩フィルムでの撮影で、現在のイメージセンサーのピクセルサイズの何倍大きなハロゲン化銀粒子で記録するわけですから、そんな、大雑把なガイドでもなんとかなったんでしょう。

さて今回、ガイドシステム導入にあたって候補は3つありました。

1) 「PHD2」というフリーソフトを使う

2) Lacerta M-GEN オートガイダー

3) ZWO ASI air pro

1)のPHD2を利用する場合の問題は、Balconは、Windows PCを持っていないという点です。このソフトウエアは、PCで走らせるものなので、特に屋外で、ポータブルPCを一晩中使うことになると、電源の点でも不安があります。

2)はPCを必要としないスタンドアロンのガイドシステムですが、画面が小さいことと、現在、共栄産業さんでは、納期8ヶ月以上と、入手が難しいようです。

3)は、ラズベリーパイというワンボードコンピュータをベースにした商用システムで同じようなコンセプトには、ラズベリーにastroberry というシステムを自分で組み込んで使用するという手もあるのですが、これは少々手こずりそうなので、今後の課題とします。

ネットを探すしていると、なんと、

“ASI  air  pro“、ガイド望遠鏡(口径30mm、焦点距離120mm)、高感度白黒CMOSガイドカメラ(ASI 120mm-min) の3点セットが共栄産業さんから販売されていました。

これだけで、オートガイドに必要なもの全部入りのセットです! 電源は直流12Vで、赤道儀と同じバッテリーが使えます。手持ちのiPadにwifiで繋がるので、画面の大きさ、バッテリーの問題は解決です。鏡筒にASI  air  pro を取り付けるために、ビクセン規格のアリガタプレート用の専用アリミゾ金具も同時に入手しました。

 

カメラにはアメリカンサイズの延長筒が付属しています。これを付けないとピントが出ません。ASI  air  proには、64GBのUSB3.0タイプのメモリースティックが同梱されています。撮影したイメージを保存することができます。

ASI  air  proが到着したので、早速、KE-60の鏡筒のアリガタに取り付けて見ました。奥にガイド鏡が映っています。

ASI  air proは、赤いアルミの筐体に収められていて、なんの問題なく固定できました。

同時購入のガイド鏡はまるでおもちゃの望遠鏡のようです。120mmのような単焦点のガイド鏡で果たしてまともなガイドができるのか心配です。

手前がガイド鏡奥がASI  air  pro本体です。ケーブルの取り回しを考える必要がありそうです。

購入したまま取り付けみるとガイド鏡の光軸ややズレていますが、これが、中華クオリティというものでしょうか。後日、光軸調整をして、問題なく使用できています。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿