
オーバーツーリズム。過剰な観光客の意味。
この言葉をよく耳にするようになった。
GWの時に、富士山がバックに見えるコンビニの前に多数の外国人観光客が写真を撮ろうと押し寄せ、その結果近隣住民や道路に迷惑をかけてしまったことが報道された。
車通りの多い道ぞいだったため、へたしたら事故のリスクもあった。
結果、行政としては、そのコンビニの前の道に目隠しとなる壁を設置することにした。観光客がそのコンビニの前に集りにくくさせるために。
観光客は、そのコンビニの前の道路を渡った側から写真を撮ることか多かったので、道路を渡った側の場所に壁を設置したわけだ。
外国人観光客にとってはその場所は、コンビニと富士山をツーショットで写真に収められるポイントだったようで、それがネットで情報が拡散され、客が集まってくるようになったようだ。
場所的には日本人にとっては、富士山の近くの場所としては、ごく当たり前の風景だったろう。
だが、わざわざ日本に旅行に来た外国人観光客にとっては、非日常の風景だったのだろう。
富士山は日本にしかないものね。
コンビニそのものは世界各国にある。まさに日常そのもの。だが、それが非日常の富士山と組み合わせることで、特別なものに変わる。
まさに日常と非日常のドッキング。
そこが俗にインスタ映えと呼ばれたポイントだったのだろう。
だが、場所が知られすぎて、あまりに多くの観光客が集まりすぎてしまい、視界を遮る壁が設置され、賑わいすぎて逆効果になってしまった。
外国人にとっては、飛行機や船などに乗ってわざわざ異国の日本にきたのだから、日本ならではの風景を撮りたいのは私にもわかる。
富士山はまさに日本の象徴だし、半端なくきれいだしね。
富士山は、何処で撮っても絵になる。それは間違いない。
風景写真の中に富士山がうつっているだけで、絵になる。
富士山が見える場所なんて、あちこちにある。
ならば、何もこのコンビニと富士山のツーショットにこだわらなくてもいいのでは?
もっとシャッターポイントは他にもあると思うのだが。
もちろん富士山のビューポイントは、ある程度は分散してるとは思うのだが、あまりに今回はこの場所に集中しすぎてしまった。
その結果が、あの行政対処になってしまった。
富士山周辺は私はこれまでに何度も行ったことがある。あちこち。
富士山がかなり近くに見えるビューポイントは、あちこちにある。
富士五湖、富士急ハイランド、河口湖富士山パノラマロープウェイ、町、電車、忍野八海、樹海、表富士周遊道路ほか。
あのコンビニ前に集まった外国人旅行者は、あの場所じゃなければいけなかったのだろうか。
そのへんが少し不思議。
それともこれは、いつでも富士山に行こうと思えば行ける日本人ならではの感想なのだろうか。
あの場所があまりに外国人に有名になりすぎて、集中してしまったのかもね。
外国人観光客の皆さん、あの場所以外にも富士山のシャッターポイントなんて、あの辺りにはいくらでもありますよ。何もあの場所にこだわらなくても。
と、ここまで書いて、ふと思い出したことがある。
昔、確か何かの番組で知ったのだが、エジプトの某ピラミッドの前にはケンタッキーフライドチキンの店があるということ。
ピラミッドとケンタッキーフライドチキン店をもし1つのアングルに収められるシャッターポイントがあったとしたら、もし私が現地に行ったら?
多分、写真を撮りたくなる気はする。
これなども、日常と非日常の組み合わせになるものね。
そのへん、富士山とコンビニをツーショットで写真に収めたいと思う外国人の気持ちに似てるかもしれないね。
もっともその情報は今から何年も前の情報。今もまだそのピラミッドの前にケンタッキーフライドチキンの店があるのかどうかはわからないが・・・。
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