
帝釈天を出て歩くこと数分。住宅街の道をくねくね歩いて、いったん川の土手近くまで出てさらに歩いたら、寅さん記念館に着いた。
寅さん記念館の真向かいには、山田洋次ミュージアムがある。
入場は有料なので、チケットを買おうとしたら、寅さん記念館と山田洋次ミュージアムと、さらに近くの山本亭にも入館出来るチケットが売られていたので、せっかくだからと思い、3館に入れるチケット購入。
まずは、おそらく今の柴又の目玉でもあろう「寅さん記念館」に入館。
入ってすぐのところに、映画「男はつらいよ」のスタッフの仕事を紹介した看板(?)が。
映画撮影時に監督が愛用した椅子なども展示してあった。
見ごたえがあったのは、次の部屋にあった、寅さんが映画に描かれる前までの人生(?)を追って作られたストーリー・ジオラマ。
つまり、映画では描かれなかった部分だ。
映画に描かれるようになるまでの寅さんのおいたちや子供時代を、紙芝居風のジオラマでミニチュアで再現し、さらにその一場面一場面の解説が、さくらさんのナレーションで語られる・・という演出ぶり。
各場面各場面が約1分間なので、気楽に見れるし、ジオラマも楽しい。それと、やはり語りがさくらさんの声であるというのが嬉しい。
そして。
そのジオラマの正面には、映画に出てきた「くるま菓子舗」のお店の再現。これはほぼ実物大での再現だ。だから、お店の内部に実際に来館者が入っていける趣向になっている。
お店の内部の間取りが、映画と同じ。
この角度で見て「寅さん、今頃どこで何をしてるのかな~」などと誰かと話すと、店(?)の向こうの道の左右どちらかから、寅さんがひょっこり帰ってきそうな気になる。↓
店内では、さらにごていねいにも、等身大(?)の寅さんの看板が、縁側に座っている・・という演出ぶり(一番上の写真)。
まるで、くるま菓子舗の中にいて、寅さんと対面しているような感覚。もっとも、ここでの寅さんは、なにやらいねむりしてるけど(笑)。
お団子をつくる調理場もあるし、よく寅さんがおいちゃんたちと語っていた居間もあるし、寅さんの2階の部屋に続く階段もある。
もっとも、2階そのものはさすがになかったが(笑)。
居間で話していた寅さんが、ひとしきり皆とのおしゃべりが終わった後に、「それじゃ、今日はもうおひらきに。」と語って、この階段をよく登っていったっけ。
時には、階段の途中でコケることもあったね。
それでも、店の内部を通り過ぎれば、映画の設定同様にちゃんと庭もあり、タコ社長の工場の外観も備え付けられているというこだわりぶり(笑)。
さすがに、タコ社長の工場の内部再現まではなかったが、代わりに、昭和の下町が再現してあった。
その下町、実物よりもやや小さいスケールだが、それでも細部までよく再現できていた。
カメラなどでアングルを工夫すれば、本物の下町っぽく写真が撮れることだろう。
これが中々よくできている。
その他、寅さんに関するクイズコーナーなどもあった。
外に出れば、寅さんのトランクや帽子を再現した銅像みたいなものがあるベンチ(?)があり、そこでは記念写真を撮る人がけっこういた。
お土産屋もあり、そこでは寅さんのキャラクターグッズが売られていた。
この記念館は、けっこう楽しめると思うので、柴又に来た人は寄ってみるといいと思う。
というか今ではこの「寅さん記念館」は、帝釈天への参道にある商店街や、帝釈天と並ぶ、柴又の目玉的な観光スポットであろう。
寅さん記念館を一通り見た後、私は寅さん記念館の向かいにある「山田洋次ミュージアム」にも入ってみた。
ここは、小さいミュージアムで、観光客はこのミュージアム目当てに来る・・というより、寅さん記念館を見た「プラスアルファ」として訪れる場所かも。位置づけとしては、そんな印象だ。
正直、このミュージアムは、これ単館で人を呼べるほどのものではないような気はした。
あっという間に見終わってしまうだろう。1部屋しかないし。
ちょっときつい言い方をすれば、寅さん記念館に来たついでに来る場所・・・そんな印象だった。
さて、あっという間に山田洋次ミュージアムを見終わった私は、チケットで見れるもう1か所である「山本亭」にも行ってみた。
正直、山本亭??山本さんって誰?ってぐらい、その山本さんに対する予備知識は、私の中にまったくなかった。
山本さんとは、カメラの部品メーカーであった合資会社・山本工場の創立者・山本栄之助氏のことらしい。
ともかく、山本亭のかつての所有者である山本さんは大富豪だったらしく、その豪邸を今は一般解放しているということらしい。
なんでも、大正時代に建てられた建築物で、登録有形文化財に指定された和洋折衷の邸宅らしい。
入ってみたら、確かに豪邸であったことはよくわかったが、いかんせん山本さんに思い入れがなかった私には、あっという間に見終わってしまう場所だった(笑)。
ただ、館内の大広間で、ひとやすみすることはできるので、帝釈天や寅さん記念館や山田洋二ミュージアムを見てきた人が一休みするにはいいかもしれない。
さて。前回柴又に来た時に、行きそびれた場所が私にはあった。
それは・・・矢切りの渡しである。
せっかく柴又に来たのだから、今度こそ行ってみようと思っていた。
山本亭を出た私は、江戸川の土手に上がり、そこから江戸川を見下ろし、改めて「矢切りの渡し」に向かうことにした。
♪ 連れて逃げてよ~~
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