大井川鉄道で山奥へ 6
「寸又峡から帰る」
旅行3日目。
この日は東京に帰る日だ。そう、この旅行は2泊3日の旅行だった。
この旅行の私の目的は以下の通り。
1、大井川鉄道で奥までいく。
2、大井川鉄道では、蒸気機関車に乗る。
3、奥大井湖上駅に降り立つ。
4、寸又峡で「夢の吊り橋」を歩いてみる。
5、久々に山奥の温泉に入る。
どうやら上記の目的はなんとか達成。
なので、最終日である3日目は、特に予定もテーマもなかった。
つまり、フリー。
なので、千頭の駅で少し時間をつぶしてみようと思った。
思えば初日・・・千頭駅ではアプト式列車に乗り換えるためにすぐに並んだので、千頭の駅をほとんど見れていなかった。
ついでに千頭駅で昼飯も食べることにした。
↑ 私が泊まった宿の客室。小さな囲炉裏テーブルがあった。外ではウグイスの鳴き声が辺りに響き渡っていた。
↑ 宿の池。時々、鯉がよく跳ねた。バシャッ、チャポッ。
寸又峡から千頭駅には、本当はバスで行きたかったのだが、宿のチェックアウト時間である10時近辺では路線バスはなかった。
なんでも、土日や混雑シーズンなら10時台にもバスがあるらしいのだが、オフシーズンの平日には午前8時台のバスの後はいきなり午前11時台のバスになってしまう。
この点だけは不便を感じた。
平日でも、宿のチェックアウト時間である10時近辺には1便バスを入れてほしかった・・。
思うに・・きっと・・宿に泊った旅行者が宿を出た後に「夢の吊り橋」まで散策をして、寸又峡のバス停まで帰ってくる時間に合わせて、午前11時台のバスがあるのではないだろうか。
でも、宿をチェックアウトして、そのまま千頭駅まで向かう客だっているんだし、10時前後(まあ、せめて9時半頃)にも平日にバスを運行してほしいものだが・・。
ともかく、バスがない以上、タクシーで千頭駅まで行くしかなかった。
この点だけは、出費だなあと感じた次第。
↑ 千頭駅に着いた。来た時は、SLのおかげか、混んでた。だがこの日は空いてた。駅にはそば屋もあったし、土産物屋もあった。
さて、千頭駅。
千頭駅ではSL博物館に行き、そのあと駅近くにある「音戯の郷ミュージアム」に行って、時間をつぶそうと思ってたのだが・・・なんと、この日は「音戯の郷」は定休日であった。
なんてこった・・。
あてが外れてしまった・・。ここでけっこう時間をつぶせるはずだったのに・・。
↑ 駅と屋根続きにあったSL資料館。こじんまりとした資料館だった。入場料は駅の改札に払った。
↑ 時間に余裕があったし、せっかくだから資料館に入ってみた。
↑ どこか学園祭のような展示室だった。手作り感、満載?
↑ 鉄道模型ジオラマ。あいにく、故障中・・・。子供の時、鉄道模型のジオラマは欲しかったんだよなあ。でも、置けるようなスペースもなかったし、お金もなかったし。
「SL博物館」は、名前だけきくと大きな博物館のように聞えるかもしれないが、実際は部屋1部屋分だけの小さな展示館だった。学園祭によくありそうな展示館にも思えた。
つくづく「音戯の郷」の定休日というのが痛かった。
↑ 音戯の郷。この日は休みだった。残念。予定が狂ってしまった、、、。せっかくだから、入って時間をつぶしたかったのだが。
とりあえず千頭の駅の周りを少し歩いてみたのだが、どこかに行くには中途半端なフリー時間だった。
行くにはフリー時間が短く、駅で待ってる分にはフリー時間は長い・・そんな感じ。
いやあ、困った(笑)。
こうなると、SL博物館だけでも、あっただけ救われた気はした。
少なくても「ない」よりは。
↑ 駅前の様子。駅に背を向けてパチリ。案外開けていた。店もけっこうあった。観光の拠点になる駅だね。バスも出てるし、アプトラインに乗り換えることもできるし。
↑ 駅前の道を少し歩いて進んでみた。飲食店がけっこうあったし、レンタカーの営業所も。
↑ 川辺にも行ってみた。川は水が少なく、半分干上がってるような感じだった。重機がけっこう働いていた。
とりあえず昼飯をどこで食べようかと店を探していると、時間は11時半。
この時間になって飲食店はいくつか営業を始めた。
朝飯は宿のバイキングでしっかり食べていたので、空腹感はあまりなかった。
なので、軽めにすまそうと思って、蕎麦屋に入った。
その店、昼間は蕎麦屋、夜は寿司屋・・という変わり種の店。
蕎麦はとってもおいしかったので満足。
↑ アプトラインの線路。アプト列車は、千頭駅を出ると、このレールに乗って、湖上駅や接阻峡温泉方面に向かう。
↑ お!アプトラインが帰ってきたぞ!すかさずパチリ。
↑ アプトラインの踏切から千頭駅方面を見る。
その後、千頭の駅に入り、蒸気機関車の転車台を見たり、駅に止まってた機関車トーマス列車を見たり。
↑ SLの転車台の説明看板。千頭駅に降り立って、時間に余裕があれば、見ておくといい。
↑ 転車台。ここで蒸気機関車の向きを変えられる。しかも、その動力は人力で!アナログで、いいなあ。汗かいて、力を入れて、どっこいしょで行こう。
トーマス機関車が走ってる姿を見たら、小さな子供たちは喜ぶんだろうね、きっと。
シーズンには走るのだろう。
↑ 機関車トーマスと、この時の大井川鉄道との3ショット。この日、金谷駅に戻るために私が乗る大井川鉄道は、この写真の右奥に写ってる車両。来た時とはまた違ったタイプ。
↑ トーマスを正面から見る。後ろには千頭駅の駅舎。なんか、遠目で見ると、機関車トーマスが玩具のようにも見え。
↑ アプトラインの千頭駅ホーム。2日前は、ここでアプトラインに乗り換えるために、並んだんだよなあ。あの時は、「乗客は、この小さな列車に全員乗りきれるのだろうか」などと心配もしたが。
↑ 二日前は大混雑で、このホームに人が溢れていたっけ。
↑ アプトラインは、かわいい列車だね、やはり。ちなみに、湖上駅・接阻峡駅、井川駅方面に向かうアプトラインの終電は早い。来る予定がある人は、要注意。
↑ 千頭駅に止まっていたSL。出番を待っているのだろうか。普通の電車とは、趣が違うよね。
↑ 千頭駅ホームから駅舎を見る。もうすぐバイバイ。こうして見ると、この駅は山あいの駅であることを実感する。
さて、そろそろ金谷方面に向かう大井川鉄道に乗ることにした。
この日は、蒸気機関車ではなく、通常の大井川鉄道。
だが、車両は、どこかの路線で引退してこちらに来たであろう、古い電車。
今度は進行方向左側の席に陣取った。
窓から見たいのは、途中駅にある川根温泉の露天風呂。
そう、金谷から千頭に向かう蒸気機関車に乗った時、途中で鉄橋を列車が渡った時に、露天風呂から、遠景でみると佃煮(?)のように集まった肌色の裸オヤジ軍団がこちらに向かって手を振ってるのが見えた、露天風呂。
だが・・あれは私が乗ってたのが蒸気機関車だったから、肌色の裸オヤジ軍団は皆手を振っていたんだね。
この日私が乗ってる普通の大井川鉄道には、まったく反応なしだった(笑)。
というか、風呂に入っているオヤジの数も2~3人しか見えなくて、しかも全員背を向けていた(笑)。
やはり、蒸気機関車はスーパースターなんだね。
見れば窓の外は雨がけっこう降っていた。
ちょっと沈んだ気分にもなったが、幸い金谷駅に着いたら雨はやんでいた。
窓越しの風景写真も数枚撮ったのだが、窓に水滴がアップでついているのが見え、写真としては台無し。なので、使えず。
あとは・・金谷駅から東海道本線で静岡に行き、静岡駅で新幹線に乗り換えて東京に帰るだけだった。
↑ 静岡駅ホーム。さあ、東京に帰ろう。もし、もう1泊できたとしたら、アプトラインの湖上駅の先にある接阻峡温泉に泊まったと思う。初日に湖上駅に行ったついでにそのまま接阻峡に行き、接阻峡温泉に泊まっただろう。そして、その翌日は寸又峡に行き、そこで連泊・・・そんなプランにしたと思う。
初めて乗った蒸気機関車のスーパースターぶり。
アプト式列車のゆったり進行。
湖上駅であわや熱中症で倒れかけたけど、あの秘境駅に降り立った満足感。
夢の吊り橋や猿並橋のスリリングさ。
夢の吊り橋の下の湖がエメラルドブルーになっていなかった不運感。
寸又峡温泉の泉質の良さ。
こんな思いを胸にしまいこみ、私は東京に帰った。
あの湖上駅は今頃・・・・などと思いながら。
実際に降り立った湖上駅は、どこか浮世離れした・・というか、現実感がないような駅だったから。
大井川鉄道に揺られて行く旅行、それは奥地に行けば行く程、秘境駅の旅行だった。
次回また大井川鉄道に乗って旅行する時は、接阻峡温泉に泊まってみたい。
そして更に、アプトラインの終点駅「井川駅」にまで行ってみたい。
最後にもう一度書いておきたいことがある。
それは・・・これから湖上駅に行く予定がある人は、飲料水は予備を持って出かけてほしい。特に暑い季節に行く場合は。
目的は全て果たし、大変楽しめて本当に良かったですね。
又、天候にも恵まれていましたね。
天候ばかりは、人の力では全く如何とするも出来ないので、だんぞうさんの強運・幸運を感じます。
音○の郷だけは定休日で本当に残念でしたが、改めて目標が出来て良かったですね(笑)
今回、行きは夢のSLに乗るという事を実現し、秘境中の秘境・湖上駅に降り立つことが出来たことは、だんぞうさんの人生で、大変大きなきっかけになるでしょう。
帰りは、だんぞうさんの心に、ちょっと淋しさを感じました。
帰りも、SLで東京駅まで運行してほしいですね(笑)
発着・終着駅も、初代SLと同じく新橋駅で。
やろうとしたことは、ほとんど達成できました。
天気に恵まれたのは大きかったです。
まあ、途中熱中症になりかけましたが(笑)。
湖上駅に降り立つことかできたのは、忘れられません。
現実感がなかったくらいでした。
帰りの電車な、いつも寂しさがつきまといますね、やはり。
といいつつ、帰宅すると、妙に安堵感も感じます。
旅行から無事に帰宅して飲む酒は、最高なんです。