現金の一律給付を批判するTVのコメンテーターがいました。
その理由として、
「結果的に将来の増税が国民を苦しめる」
といった主旨の発言をしていました。
皆さんもこのような感じで、
テレビにしろラジオにしろ新聞雑誌にしろ、
見たり聞いたり読んだりしたことがありませんか?
これを極端にわかりやすくすれば、
津波で流されている人を見て、
次はいつ来るかわからない津波の対策として、
「これから防波堤を造ったほうがいい」と、
高台から眺めながら話している行為だと思います。
世界中が直面している「今そこにある危機」は、
「パンデミック」も当然そうなのですが、
経済活動を止めるにとどまらず、
「人の動きそのもの」を止めてしまっていることだと思います。
自粛・休業・休校・自宅待機・テレワーク等々、
これら「人の動きそのもの」を抑止する現象が全国規模で行われたのは、
あの戦争以来、初めてのことではないでしょうか。
ま、あの時代にインターネットなんてなかったですけどね…
つまり、
今までやったことがない、
今までしたことがない、
今まで前例がないのにもかかわらず、
「今やろうとしている」こと、特に「一律給付」に対して、
数年後、あるいは十年後の「未来予測」で、
それを批判している、ということです。
これは実にバカバカしい…
ハッキリ言って「一律給付」が有効な手段かどうかわかりません。
安部政権のグダグダ政策も、
この「この先が見えない」といったジレンマが影響しているのでしょう。
それでも個人的に「一律給付」は実施したほうがいい、
と思っておりました。
ここで問題にしているのは、
「一律給付」が有効かどうかではありません。
「予測不能」な事態やその対応に対し、
「未来予測」でそれを批判する行為が問題だと思っております。
そもそも、「この先どうなるかわからない」のに、
どうして数年後や10年後を語ることができるのでしょうか?
ま、自分は信用しませんね、こんなヤツらは…
結局「今そこにある危機」を全く理解していないのですからね。
視野が広いようで、実は全く狭いったらありゃしない…
要するに使いモノにならないというわけです。
それがたとえ元国会議員でも、
社会学者でも経済学者でも大学教授でも同じです。
そいつらを嬉々として「コメンテーター」に仕立てるマスメディアも、
同じ穴の狢ですね…