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阪口夢穂のプロ契約の「意味と内実」

2012年01月21日 12時00分00秒 | アルビレックス新潟レディース
とても変で、皮肉、浮沈の激しい話です。

日テレ・ベレーザは、本体の東京ヴェルディの経営悪化と再建を受けて、プロ契約を止めました。
そのため、南山千明・近賀ゆかり・大野忍・澤穂希選手はプロ契約を解除されます。
そこにINAC神戸が“うちに来ませんか!プロ契約しますよ”と声を掛け、彼女たち4名はレオネッサに移籍してしまいました。
ベレーザにとっては大きな、大きな戦力ダウン。
そのせいもあって、ベレーザはリーグ戦2連覇を逃し、選手権では準決勝敗退。

そんなベレーザが、FIFA女子ワールドカップ優勝きっかけで、廃止していたプロ契約制度を復活して、岩清水梓選手とプロ契約を締結。
そして今度は、阪口夢穂(みずほ)選手にプロ契約による獲得を打診して、見事に成功。
「なでしこジャパン」の恩恵に与り、スポンサー企業が増えて、財務が潤ったために可能になったことです。
でも、年俸500万円くらいのプロ契約だとは推定されますけど。

ベレーザ、どうせなら大野や近賀を呼び戻せばいいのに。
もうプロ契約制度が復活したのなら、「緑の血」が流れる彼女たちを再雇用すればいいのに。
阪口には食指を伸ばさずにね。


今回の阪口の移籍、及びプロフェッショナル契約話は、しかしINAC神戸レオネッサのとは性格を異にします。
神戸は、税金上は会社員だけど、実態は社業を免除されて、サッカーに専念できる選手がいます。
そこに澤や大野ら〝正真正銘〟のプロ選手もいるわけで、全選手が「プロ契約」みたいなもの。

他方、ベレーザは岩清水と澤だけがプロ選手。
他は大学生や高校生、それに働きながらの選手たち。
従って全体練習ができるのは夕方から。
午前中に練習して、お昼からも訓練して、というのは日テレでは不可能。

INAC神戸は違います。
全員が「プロ」だから、午前も午後も、全選手でトレーニングできるんです。
レオネッサとベレーザとでは、「プロ」の内実が違うんですよね。

だから阪口にしてみれば、ベレーザに移籍しても全体練習は新潟の同じ、夕方から。
その代わり、朝から夕方4時くらいまでは、休養やウェートトレーニング、ビデオを観てのサッカー研究などに費やせます。


さて、アルビレックス新潟は、レディース所属選手とプロ契約を結んでいません。
“上尾野辺や阪口をプロ契約に”という書き込みをツイッターで、声を競技場で聞きます。
でも、仮に2人だけプロにしても、他はアマチュアなのだから全体練習を出来ないんですよね。
「チーム」として、劇的に強くなることには繋がりません。
メグとプロ契約させたいのであれば、全選手とプロフェッショナル契約を結ぶことも必要。

全員とプロ契約が不可能ならば、形の上では「社員」だけど、実態はサッカー専業というINAC神戸方式が賢明だと自分は考えます。
ただ、果たして“仕事はしなくていいよ、サッカーを一生懸命すれば”という法人が、このご時勢の新潟県内にあるのかどうか。

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なるほど。 (reo)
2012-01-21 18:49:39
どうも。
大変勉強になりました。私のblogで紹介させてください。
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今後のレディースのあり方・・・ (あつし)
2012-01-21 19:29:27
今後のレディースのあり方にかかわる問題かと思います。
昔、男子が実業団からJリーグというプロサッカーリーグに変したこと。
現在のなでしこリーグの女子選手となると、プロ選手もおり、実業団的扱いの選手もい、チャレンジリーグでは学生までもいるという、ごちゃ混ぜ状態。
結果、なでしこリーグは恵まれているチームが上位を占めるのは必然。
出来ることなら、なでしこリーグの選手は全て実業団的な環境を与え、公平なリーグ運営となることを切に望みます。
返信する
Unknown (bartret555)
2012-01-22 00:46:36
reoさん

どうぞ、どうぞ。
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