この週末は、桜の撮影に出掛けようと思ってリンホフを持って準備していたのだが、土日が大荒れになるとの予報で、結局撮影に行くのは諦めることにした。
しかしじっとしていても仕方ないので、もう一度行ってみたいと思っていた、八王子の恩方にある夕やけ小やけふれあいの里に常設してある
前田真三氏の写真展を車を飛ばして観に行った。ついでに途中の風景を撮影が出来ればと思いカメラも持って。
ちょうど前田晃氏とのコラボ展「風景の心」をやっていて、それぞれの作品に詳しく説明が添えられており興味深く読ませて頂いた。
真三氏の作品はダイトランスファープリントという複雑な工程で仕上げたプリント、晃氏の作品は漆喰をベースにしたフレスコジクレー用紙を用いた
インクジェットプリントで仕上げられており、いわゆるデジタル臭さがなく、自然で立体感のある仕上がりであった。
作品のディスクリプションに今後のインクジェットプリントの決定打になる可能性を秘めているとあり今日の収穫であった。
個人的には前田氏の作品群のとりわけ信州の情景を写したものは、自分がこれまで数百回に渡り旅して感じてきた信州の土地の持つ温度感や匂いなどの
なんというか味わいみたいなものを同じに感じ取っているような気がして、非常に共感できるものがある。
それは、ただ表面的にきれいに切り取っているのではなく、ものすごく良く理解して撮影しているのが分かって、何度観ても飽きない。
これまで、拓真館や茶臼山高原美術館、各地の前田真三展に何度も行っているけれど真三氏は98年に逝去されており、当然新作は無い。
もし現在、ご健在ならハッセルにデジバックで撮るのかなとか、どんな作品が生まれるのだろうか、と勝手に想像してしまう。
しかし、ご子息の晃氏が現役でご活躍されているので、今後の新作を楽しみにしているところである。
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