熊 今日はどこに出没!!

今日はどこへ行こうかな 

北海道山行・雨竜沼湿原-暑寒別岳

2014年08月28日 | 登山

北海道二日目、3:30に起床して朝食。

今日は花の百名山・雨竜沼湿原と200名山・暑寒別岳を往復する高低差950mの登山です。

【8/17、登山口-雨竜沼湿原-南暑寒岳-暑寒別岳-往路下山-旭川駅泊り】

夜明け前のキャンプ場・南暑寒荘-540mを4:10に出発。
同室の単独青年も暑寒別岳往復とのことで、私が少し先行しました

林道を進み、10分ほどで渓谷第一吊橋を渡ります。

 

ここから山道に入り、4:30に白竜の滝展望台を通過。

 

 

背後では朝焼けが始まりました。

4:40に渓谷第二吊橋を通過。 

 

ここから高低差200mの急登になりました。

 

朝日に染まる石狩平野方面。

やがて湿原帯に続く沢筋の水平道を進みます。

朝霞が流れる雨竜沼湿原が見えてきました。

5:10に雨竜沼湿原入口-850mを通過。
噂のアブ蚊・ブヨ群は見当たらず、虫の季節が終わったようです。

 

朝霞が消えない内にと急ぎ足になります。

 

夏から秋へと花の咲き替わり時期で、お花畑は寂しい印象です。

しかし、広大な湿原と朝霞だけでも絵になります。

5:20に展望台に到着。北海道の尾瀬と呼ばれる360度の湿原が広がります。 

 

雨竜沼湿原 (うりゅうぬましつげん)は、北海道空知総合振興局雨竜町の暑寒別火山の東中腹、標高
約850mの高地にある東西4km南北2kmにわたって広がる湿原で面積は100ha余。暑寒別天売焼尻
国定公園の主要景勝地であり、日本有数の山岳型高層湿原帯。寒冷貧栄養の生息環境下でミズゴケ、
スゲ類が腐食しないまま数千年をかけて堆積し、厚みを増して元の水面より盛り上がったことによりできた
ものであり、流動性の強い玄武岩溶岩流の台地上に形成された泥炭地で、雪解け水や雨水の多少で
形状を変化させる大小700以上の池塘と呼ばれる沼が点在し、その最大のものは雨竜沼と呼ばれている。

植生は高層湿原独自の特徴を示し、春の雪解けから秋までに200種以上の花や植物が観察できる。
ミズバショウを代表に、ショウジョウバカマ、エゾノリュウキンカ、イワイチョウ、シナノキンバイ、チングルマ、
エゾノシモツケソウ、ハクサンチドリ、エゾノサワアザミ、ザゼンソウなどが多く見られ、特に7月にはエゾカンゾウ
がオレンジ色に咲き乱れ艶やかに湿原を彩る。また、最近、池塘で、固有の新品種が確認され、
「ウリュウコウホネ」と命名された。これまでオゼコウホネとされていたスイレン科コウホネ属の水生植物である。
8月上旬までの短い夏の間には、それら無数の花々が鮮やかに一帯を彩り、ヒツジグサを水面に浮かべ、
万年雪を抱いた暑寒別の山々を映す沼沼と、数多くの高山植物の描き出す雄大な光景は、多くの登山者を
魅了し『北海道の尾瀬』とも称されるが、訪問者は尾瀬に比較し圧倒的に少ない。

湿原の中には1周約3.5kmの木道がある。その他に湿原全体を見る場所として、湿原を半周したところに
ある南暑寒岳(標高1491m)への登山道を少し登ったところに、湿原展望台がある。そこでは広大な湿原
全体を見下ろすことができる。学術的にも貴重な湿原であり、1964年10月、雨竜沼高層湿原帯として
北海道の天然記念物に指定、1990年には暑寒別岳などともに暑寒別天売焼尻国定公園に指定、
2005年11月8日には、
624ha が、ラムサール条約登録指定湿地として登録される。 

一方通行の右回りルートに入り、南暑寒岳を目指します。

朝露に朝日が当り、黄金色に輝いています。 

 

周回木道には乾いたヒグマの糞がありました。

 

徐々に朝霞が消えて青空に包まれてきました。

 

周回木道を直進して南暑寒岳に進みます。

 

木道階段のある登山道を登り、6:00に湿原展望台-950mに到着。

 

逆光の中、 雨竜沼湿原が一望できます。

大小700以上の池塘ですが、最大の雨竜沼はどれでしょうか。

 

南暑寒岳への緩やかな長い登山道を進みます。

七合目あたりからヒグマの掘り返し跡や乾いた糞が三個ほどありました。

 

熊鈴を二個鳴らしながら、広く刈り払われた登山道を進みます。

 

山頂間近になりましたが、ヒグマ遭遇の怖さから気が抜けません。

南暑寒岳の手前に三角点がありました。

 

その先に進んで、7:10に南暑寒岳-1296mに到着。

 

360度の大展望が広がります。先月登った芦別岳方面です。

目的の暑寒別岳への縦走路が見えます。

群別岳でしょうか、姿の良い山です。

10分休憩して小腹を満たします。後続の青年は見当たりません。

ここから高低差200mを急降下して鞍部に下ります。 

鞍部は背丈を超える笹薮で、びしょ濡れになりました。
転倒しないよう見えない足元を確認しながらのヤブ漕ぎが続きます。

ヒグマの糞と掘り返し跡が沢山あり、熊鈴を懸命に鳴らしながら最低鞍部を通過。

やっと暑寒別岳の尾根に取り付きました。背景の南暑寒岳を振り返ります。

 

暑寒別岳まで高低差400mを登り返します。

 

岩稜尾根は右脇を巻いて進み、危険はありません。

両腕で笹を掴みながらハイマツの急登を進みます。 

 

山頂下には花が消えた花畑がありました。 

9:25に200名山・暑寒別岳-1492mに到着。

暑寒別岳(しょかんべつだけ)とは、北海道空知総合振興局西部と、留萌振興局東部の3郡4町にまたがる、
標高1492mの山。暑寒別天売焼尻国定公園内にある。増毛山地の主峰で第三紀火山のなごりである。
山名の由来はアイヌ語で「滝の上にある川」を意味する「ソー・カ・アン・ペツ」より。冬の季節風が厳しいため
積雪が多く、初夏でも残雪が多い。登山口は増毛町側の暑寒荘か箸別、もしくは雨竜町側の南暑寒荘。

 

小腹を満たしながら雨竜沼湿原を展望。

 

群別岳方面。 

西側の山頂下にも湿原が見られます。

北側には増毛町側からの登山ルートが見え、単独男性が登ってきました。 

増毛町側からの単独男性とご挨拶。これから雨竜町側へ縦走とのこと。

鞍部のヤブ漕ぎと熊糞情報を伝え、私は9:50に下山開始

 

岩場の急斜面を慎重に降りていくと、単独青年とすれ違い。

私の5分後に出発したそうですが、白竜の滝立寄りで一時間遅れとなったようです。 

最低鞍部を緊張しながら進んで南暑寒岳への登りになりました。 

 

高低差200m程の急登を一本ロープや笹を掴んで懸命に登り返しました。

11:45に南暑寒岳に到着。縦走路を振り返りながら昼食を摂ります。

暑寒別岳往復に行きも帰りも2時間掛かり、笹刈り等の登山道整備が待たれます。

12:00に南暑寒岳を出発。広く刈られた登山道になってヒグマの緊張感が薄れました。 

小さな湿原を通過。このルートは日陰が無いため陽射しにさらされます。

熊糞があった七合目を通過。どうやらヒグマの心配は無くなりました。

 

13:05に湿原展望台に到着。この先には湿原観光の登山客がポツポツと見られます。

湿原への階段道を下ってから、うるさい熊鈴を外しました。

一方通行の木道に入り、右回りで進みます。

 

夏雲の炎天下となり、熱射病のような体感温度になりました。 

 

登山口の南暑寒荘で、冷水シャワーを浴びることを楽しみに周回します。 

 

ここにも乾いた熊糞が見られ、朝夕にはヒグマが出没するようです。 

ポツリポツリと百人程の登山者が木道を周回していました。

 展望台で小休止後、南暑寒岳-暑寒別岳に別れを告げて湿原を出発。

14:00に雨竜沼湿原入口を通過。

 

急斜面を下って渓谷第二吊橋を通過。

朝方はパスした白竜の滝に立ち寄ります。

  

 

樹林帯の日陰と滝の景観に触れて体調が戻ってきました。

渓谷第一吊橋を通過すると登山口まで10分です。 

15:10に登山口の南暑寒荘に帰着。一座目は高低差950m、11時間の暑い長丁場でした。

待ちに待った冷水シャワーを浴びて着替え、冷たい牛乳を飲んでサッパリしました。

管理小屋に立ち寄ってご挨拶。15:30に出発すると目前にキタキツネが出現。

車を見ても逃げないため、徐行しながら通過。

 

約80kmを走行して渋滞する旭川駅近くの24時間サウナの宿に18時に到着。

夕食と二度の入浴で体を癒し、二座目の美瑛岳-美瑛富士-避難小屋泊りに備えて20時に就寝。


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