東北山行三座目・森吉山。5:00に起床して携行食で朝食。
5:20に山荘を出発、10分程でコメツガ山荘横の登山口に到着。
登山準備後、無人のコメツガ山荘で登山届けを記入。
今日は高低差660mのピストン登山です。
【10/16、こめつが山荘-スキー場跡-一ノ腰-森吉神社-森吉山-往路下山-烏帽子岳登山口へ】
マタギで有名な山です。一応熊鈴を付けて山荘右手の登山口-700mを5:40に出発。
森吉スキー場のリフト類はすでに撤去されています。
蔦が絡まる樹林帯に入ります。
すぐに森吉スキー場跡に出ました。
今度は右手の樹林帯に入ります。
6:05に六合目を通過。落ち葉には霜が降りています。
冷え込んだ山並みに、朝日が当り始めました。
笹原の急斜面に出ると落ち葉と苔生した岩でズルズルに滑ります。
6:45に一ノ腰-1265mに到着。冷たい風が吹き抜けます。
前方に森吉山(主峰の向山)が見えてきました。
外輪山から見た森吉山ダム湖方面です。
一旦、雲嶺峠まで一ノ腰ピークを下ります。
5分程で雲嶺峠を通過。
湿原と木道のルートが現れました。
木道の表面には薄霜が貼り付いて滑ります。
快適な外輪山を辿る山頂への湿原ルートです。
7:10に森吉神社(前岳)-1275mに到着。
森吉神社に安全登山を祈願。
避難小屋の内部は清潔です。トイレは施錠されていました。
神社裏から見た太平山方面の雲海。
森吉神社の裏には奇妙な形で積み重なっている巨岩があり、冠岩と言われ神社のご神体である。
巨石の前には江戸時代の学者である菅江真澄の歌碑がある。巨石には坂上田村麻呂に追われた蝦夷の
首長の大滝丸が積み上げたとする伝説が残されている。史実では坂上田村麻呂はこの地には到達して
いない。また、大滝丸の伝説は太平山などにも残されている。森吉神社の由緒書には「森吉山の岩山に
住み、参拝人に鬼神として恐れられていた大滝丸を、坂上田村麻呂が退治した。それを顕彰するために
大同2年807年に神社を創立した」と書かれている。冠岩には隙間があり、胎内潜りができる。
一通り見学後、7:15に森吉山に向います。
石森へ少し登りになりました。
森吉山阿仁スキー場分岐を直進。こちらは春スキーで人気のスキー場です。
雲り空のため、山頂に中々朝日が当りません。
所々に木道が設置されてファミリー向けの歩き易い登山道です。
熊除けを兼ねた魔除け・幸福の鐘を鳴らします。
7:30に阿仁避難小屋-1131mに到着。
小屋の内部を見学後、山頂に向います。
残り高低差300mの中斜面を登り詰めます。
登山道の小岩には、霜と薄氷が貼りついています。
7:55に200名山・森吉山-1454mに到着。
森吉山(もりよしざん)は、秋田県北秋田市に位置する標高1,454.2mの古い火山である。高山帯では多くの
高山植物が咲乱れるため「花の百名山」に選ばれている。向岳(むかいだけ)、秋田山(あきたやま)ともいう。
日本百名山には選ばれていないが、『日本百名山』の後記には「森吉山、姫神山、船形山など、いい山ではある
が少し背が足りない」と書かれている。日本百名山は標高1500m以上の山を選んだものであるが、森吉山は
46mほど不足している。初めの噴火で外輪山の一ノ腰、前岳、石森等ができ、2度目の噴火で向岳(森吉山)
ができたとされている。噴火の歴史的記録はない。地元の人からは「秋田山」と呼ばれるほど馴染み深い山で
ある。江戸時代の北前船は森吉山を見て、方向を知ったとも言われている。また、山頂稜線の一ノ腰、前岳、
石森等は残雪時には乳牛の斑点を思わせる模様ができ「マダラベコ」(ベコは方言で「牛」)といわれる。
山頂にも菅江真澄の歌を書いた柱が立っている。山上に森吉神社避難小屋と阿仁避難小屋があり、前者は
100人後者は50人とかなりの人数を収容できる。阿仁避難小屋の裏手には5分下ったところに水場がある。
森吉山の北面は黒森という鬱蒼とした原生林で覆われている。東側には美しいお花畑が広がる山人平
(やまひとだいら)がある。ここには、山人と言われる巨人が住んでいたという伝説が残されている。
菅江真澄もその伝説を記録している。山人平の湿原は高山植物の宝庫となっている。
岩木山方面は雲に覆われています。
森吉山阿仁スキー場方面。ゴンドラ駅舎が確認できます。
一座目に登った太平山方面と雲海。
山頂の体感温度は零度です。8:05に下山開始。
陽が一度も当らないままで残念。いつか春スキーで登りたい山です。
阿仁避難小屋の裏手に水場がありますが、寒さから見学をパス。
整備された木道歩きで効率よく下山できます。
一ノ腰ピークが見えてきました。
早朝のため登山者は見当たりません。
森吉神社と避難小屋が見えてきました。
冠岩の隙間が確認できます。
雲の合間から陽が当り始めました。
しかし山頂には最後まで当りません。
山荘のご主人が言っていた森吉山の紅葉は期待できませんよの意味が判りました。
常緑樹林帯のため、山腹のみ紅葉する山でした。
帰路は雲嶺峠を左折し、勘助道経由で下山します。
一ノ腰ピークの左斜面をトラバースします。
六合目へのルートは廃道で、途中から一ノ腰コースに登り直しになりました。
陽が当り、中腹の紅葉が見られました。
一ノ腰コースに合流して落ち葉と苔生した岩だらけの道を慎重に下ります。
20名程の団体ツアーとすれ違い、足元注意とご挨拶。
大木の下で小休止。寒さのため飲み食い無しの山行でした。
旧スキー場エリアになりました。
9:40に六合目を通過。
この先から七色紅葉の樹林帯に入ります。
明るくなった樹林帯に降り注ぐ七色の光を味わいます。
この散歩道も15分程で終わります。
樹林帯を抜けてゲレンデ跡に出ました。
ゲレンデ脇の樹林帯では、蔦が絡まる紅葉が見事です。
栄養・水気豊かな森吉山です。
周辺の木々は紅葉の撮影ポイントだらけです。
10:00に登山口に帰着。こめつが山荘で下山時間を記帳。
高低差660m、4時間20分の冷え込んだピストン登山でした。
今日もほぼ汗をかかなかったため、10:15に次の烏帽子岳登山口に向います。
田沢湖経由で乳頭温泉・烏帽子岳登山口まで、約100km、3時間の移動です。
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