原発は日本人にセットされた時限爆弾だ!

原発再稼動阻止のために、原発関連事項を整理して随時アップする。また、集団自衛権の行使の阻止のために同様に取り組みたい。

第一級の時限爆弾は高速増殖炉(原型炉)もんじゅ

2015-07-25 17:24:57 | 原子力

時限爆弾のなかでもとんでもないのが「もんじゅ」である。とんでも無い理由は(幸い、現在稼働していないが)、

冷却媒体に水と接触すると爆発する金属ナトリウムを使用していることである。一般の原発は、「軽水炉」といわれるように水が冷却媒体であり、(しかも、水は、中性子を減速する減速材であることから)、福島の事故で明らかになったようにいざとなれば、海水での冷却ができるのである。「もんじゅ」がとんで無いものであるのは、1980年に着工して約45年を経過しても、満足に運転できない事実が示している。

「もんじゅ」が事故を起こした時、金属ナトリウムを空気から遮断しながら(空気中には水分(湿分)が含まれているため)、原子炉内へ注入することは不可能である。そのため、一般の原子炉である軽水炉に必須の「ECCS緊急冷却水注入システム」が無い(無いことを増殖炉の優れた点としているが、(また、これが機能しないため、福島の第一原発の事故は発生したが)、本当に不要かは、一定の仮定を置いたときに不要というだけで、事故が起きたときに分かることになる。そのときには何十万人の死者がいることになる。

炉内の高速中性子の挙動、MOX燃料の挙動が完全には解明されていず、原因が解明されていない事故が海外(フランス)では発生しているのである(そのため、世界で増殖炉を動かしているのは日本だけである)。

原因が不明ということは、地震、津波以外にいつでも事故を起こす可能性を持っていることになる。

もっとも危険な時限爆弾である。

勿論、地震に対しても危険な地盤に建設されていることは、広瀬隆著「原子炉時限爆弾(ブログ写真)」を参照して欲しい。

(そもそも、耐震審査などと最もらしいことを言っているが、地盤を耐震審査の対象から外すという基本的な欠陥がある。家なら分かるが原子炉でのこの対象外しは理解できない)。

なお、高速増殖炉のネーミングはマヤカシである。プルトニウムを燃やせば、直ぐに、2倍のプルトニウムが生産されると錯覚するが、2倍のプルトニウムになるまで約90年かかるのである。即ち、増殖率は、約1.008/年 と極めて1に近く、殆ど増殖しないのである。存在価値は、時限爆弾としての役目、および原爆を作る原子炉であることである。

上二資料に示すように、「もんじゅ」は、今までに約一兆円の金を使い、何の成果も生まずに年間約200億円を使い続けている。


安倍首相と橋下市長が奏でる協奏曲

2015-07-25 09:26:20 | 雑感

内田樹著「街場の戦争論」は、2012年誕生の第二次安倍内閣の現在までの歩み、および今後の安倍内閣および自民党の行動を手に取るように解説しています。

特に、圧巻は安倍首相の言動と橋下市長の言動に緊密な関連性があることを述べているものです。まるで両者の奏でる協奏曲を聞く思いです。

なぜ、日本社会がこれほど劣化したのか、官僚、政治家、東電が嘘、ごまかし、責任逃れをしているのも、存在し続けることができるのも理解できます。


何発の時限爆弾が日本人に対しセットされているのだろうか

2015-07-22 15:30:28 | 原子力

原発が時限爆弾であることは、広瀬隆氏が予測されたように、福島第一原発の事故で明らかになった。

それでは、何発の時限爆弾が日本人に2015年7月時点でセットされているのであろうか。
未だ、原発が再稼動しない状態では、一発も無いと考えられるだろうか。

全くの検討違いである。原発が再稼動しなくとも、各原発の燃料プール内には冷却が途絶えると爆発する使用済み燃料が貯蔵されている。

同様に、東海村再処理工場、六ヶ所村再処理工場、高速増殖炉もんじゅ等の核燃料サイクル施設には、行き場の無い、使用済み燃料およびガラス固化体が無数といっていい程、貯蔵されている。

いわば、何千という!! 針のむしろではなく時限爆弾の弾頭のむしろの上で日本人は暮らしていることを忘れてはならない。

従って、福島第一原発のような事故が二度と起こらないと考えるバカがいないであろうことを祈る。


我が父、母がどう思うだろうか

2015-07-18 09:04:50 | 雑感

既に幽界入りしているが、昨日の集団自衛権の法案の衆議院通過を知ったらどう思うだろうか。

昔の人の苦労を我々は、想像し、心の痛みに思いを致さなければならない。

父は、朝鮮の京城で警官をしていて、終戦を迎え、警察の上司がトンズラしたので引き揚げ者のトラックの手配等をしていて、ロシア兵にとらえられ、シベリヤの収容所へ収容される。収容所では、父の持つ大工としての腕を生かして、ロシア兵に木でボストンバックを作り、食糧を得ていた。食糧を得られない人は、朝には冷たくなり、マグロのように床にゴロゴロ転がって居たという。その遺体を地中に埋めるのが父達の朝の日課だった。

母は、子供三人を連れて朝鮮から舞鶴経由で日本へ帰還した。朝鮮内で、引き揚げ中、赤ん坊の三男が肺炎にかかり、日本からの医師団の若い医者から、当時、とても貴重なストレプトマイシンを、今後の日本を背負う子だからと言って打ってもらった。そのとき、母は、危険だからと他の人の止めるのを振り切り、夜中を医師団の所へ走ったという。その後、医師団は奥地へ移動したとのことで、生きて帰れたかは分からない。

父、母を思うと、今回の法案の可決は残念でならない。今日の日本を築いた先人の辛酸に思いを寄せよう。

上二表は、第二次大戦時の被害者数の一統計データである。特筆すべきは、アメリカの一般市民の被害者が沖縄県人の一般市民の1/15、日本人の一般市民の1/100であることである。一般市民の被害には、東京大空襲約12万人、広島被爆者(5年後)約20万人、長崎被爆者(5年後)約14万人、シベリヤ抑留者約8~12万人の死者を含む。この事実は各人が冷静に分析すべきである。


福島5/30,31の現状

2015-07-16 12:25:52 | 原子力

1.日本人の健忘症にはあきれる。世の中は福島の原発事故がなかったかのように進んでいるが、忘れてはいけない。放射能の垂れ流しが行われている。これをアンダーコントロールと言えるのか。

放射性物質の大気放出量:2億4千万ベクレル/日
海洋放出量:高濃度汚染水:4000トン/日

2.廃炉作業に毎日約7000人の作業員が、我が身を犠牲にして従事している。

3.福島県内の学校では、「福島県のことは福島で」の合言葉で、廃炉作業員の育成プロジェクトが進行している。

「放射能は安全という」すりこみまでが行われている。

こんな現実を許すのか。(出典:市民ネットワーク千葉県No.83、2015.7)