オク乱2日目は、草枕の道を逆走だ。
「草枕」は夏目漱石の小説。
熊本の名士前田案山子が来客をもてなすために趣を凝らして建てた別邸が舞台。
明治30年の大晦日、漱石がこの別邸を訪ねて滞在した数日間の出来事が小説になっている。
弁天Jrに小天の街中まで車で送ってもらいスタート。
まずは小説から名を取った那古井館へ。
そして草枕道の道標を逆目印に足を進める。
これが、なかなか分かりにくい。
熊本に向かうので矢印の反対に行かねばならないが、
反対のルートが分からない。
途中、草枕交流館に寄ってコースマップをもらい、
コースの説明を受けると…
「熊本からこちらに来る向きで案内があるので難しいかなぁ…」
と、なるほど小説草枕でも主人公は熊本から小天に向かっている。
逆走するのは想定外のようだ。
マップを何度も見ながら、立派な石垣で造られた柑橘畑を登る。
「山道を登りながら、こう考えた。」
小説草枕の冒頭の一文が頭をよぎる。
とんでもない急登でとても走れない(笑)
八久保小跡、前田家墓所、前田家本邸跡まではマップで確認できたが、
その後は、ルートを失う。
やむを得ず県道1号線を熊本方面へ。
青々としたミカンがたわわに実る柑橘畑を見下ろすと、
横島の干拓が広がり、その先は有明海。
残念ながら霞んでいて雲仙岳はうっすらとしか姿が見えない。
抜群の景観の県道1号はバイクやサイクリストに人気で、
何台ものライダーとすれ違う。
乾いた爽やかな風が吹いていたが、
陽射しが強く、ひたすら上りのルートで
滝汗をかきながらの苦行ラン。
小天から13km、2時間かけて峠の茶に到着。
「おい」と声を掛けたが返事がない。
ここからは、ひたすら下り。
やっと熊本市街が見え始めると、
鎌研坂、岳林寺、三賢堂、釣耕園と名所が並ぶ狭い旧道を通って、
ゴールの上熊本駅に2時間50分ちょうどで到着。
楽しいランだったけど、暑くて相当くたびれた。
気温が下がらないと、まだまだロング走は辛い。
10/2(日) jog 2h50min 19.5km