20年度は税収が予想より低く、かつコロナ対策で大盤振る舞いの補正予算を組んだ影響で単年度で最高の112兆円の新規国債発行を行うという。3月現在の国債残高は1114兆円なので今年1年で10%も増えることになる。なお、この残高1114兆円は日本のGDPの2倍以上であり、先進国では断トツの債務だ。
日本は本当に大丈夫なのか?
大丈夫だよ、という根拠が今はやりのMMT(現代貨幣理論)である。その内容は端的に言うと「自国通貨を発行できる政府は、インフレにならない限り、大量の国債発行をある程度許容する」となる。日本の借金は円建てなので、いざとなれば輪転機で円を刷りまくれば返済可能、また、インフレどころかずーとデフレだから、まだまだ借金しても大丈夫、ということになる。
財政赤字で一番怖いのはハイパー・インフレだ。それが起こらない限り大丈夫、というのは、犯罪者が捕まらない限り大丈夫と言って犯罪を続けるのと根本的には同じではないか?問題は捕まったら(インフレになったら)どうなるのか、という点だ。
財務省や経済学者はインフレになるぞー(金利が上がるぞー)とオオカミ少年のごとく言い続けているが、全くその気配がない。結果として、日本全体がインフレに対する警戒感がゼロになってしまって、新規赤字国債100兆円超え、というニュースにも、へーそうなんだ、と国民は冷静だ。
でも、そろそろマジで捕まった時のことを考えたほうがよいのでは。
(To be continued)