うつからの脱出 

日々の徒然なる思い、その他興味あることを書いています。

涙雨

2006-05-20 17:11:06 | こころ
昨日は小糠雨だった。
しとしとと降る雨は仮通夜にふさわしく、落ち着いた雰囲気を漂わせた。

母方の親戚が集まって、お別れをしていた。
何年も会わなかったので、顔が一致しない人が多かった。

入棺させて、お飾りができていった。
ドライアイスのおかげで、母の顔色は頗るいい血色だ。

夜は沖縄から来た兄夫婦に任せて、5~6時間眠ることができた。

そして出棺の法要。

俺は母の遺影を抱き、母とともにワゴンに乗った。
最後の別れ。

そして、荼毘にふされた。

灰になった母はもう旅立ったあとの抜け殻だ。
骨を集めて骨壷へ。

遺骨を出す前に一瞬、豪雨になった。

そのとき、母は旅立っていったのだろう…

骨になった母を家に迎えたとき、一匹の蝶が舞っていた。

それは母だったかもしれない。