僕はシンセサイザーを使った作曲活動にハマっていた。
当時はTM Networksが日本でも流行っていて、
アメリカではテレビドラマ「マイアミ・バイス」のインスト
テーマ曲を手鰍ッて大ヒットしたヤン・ハマーの影響もあってか、
シンセ・インスト曲がブームになっていた頃。
そんな中で僕もすっかり影響され、シンセと、ドラムマシーンに
よる機械打ち込みサウンドにどっぷりハマっていた。
当時使っていたシンセは、小型で使い勝手が良かった
CASIO CZ 101、そして大型のサンプリングシンセCASIO FZ-1。
CZ-101は持ち運びも楽な小型シンセで、言わば入門編的な
モデル。それでも音源は多彩で、かなりマニアックなシンセ音
などを合成しながら作り出すことが出来た。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/d3/e5264606a585d4bb74394e33f654481a.jpg)
一方、FZ-1の方はかなり重くて本格的。ピアノ音源も本物の
ピアノに近く、タッチの強弱をつけられるシンセであった。
こちらも様々な音源をサンプリングしたり、自分の声を録音して
サンプリングすることも出来る画期的なモデルであった。
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尚、当時は小室哲哉が使っていたことで火がついたYAMAHAや、
ROLANDのシンセが人気だったので、どちらかと言えば、
CASIOを2台持っていた僕は、かなり邪道であったと言えよう。
この2台のシンセに加え、YAMAHA のドラムマシーンを1台友人から
譲り受け、更に1台新規購入し、これらを録音する為Fostex 160という
4トラック録音・ミキシング機器を当時購入した。シンセによってベース、
ドラム、メインメロディー等を4つの別々のトラックに録音し、これを
全て強弱をつけながらミキシングしていくのである。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/9c/74b2d9fce7a7cdae9fd40696040178ef.jpg)
今考えれば、これら音楽機器は決して安い買い物では無いが、
当時はお小遣いの殆どをこれら作曲ツールにつぎ込んだ。
若気の至りである。
ちなみに、埃を被っているが、今でもこれら音楽機器は
実家で大切に保管してある。しかし、今でも動くのかどうかはかなり
不安である。なにせ、もうあれから24年も経っているのだから。
これら機器を駆使して、当時下記3枚のアルバム(笑)を制作した。
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ファーストアルバム『Perfection』
セカンドアルバム『Hot In the Shades』
サードアルバム『Beyond Limitation』
更には、これら3枚のアルバムから特に気に入っている曲6曲を厳選して、
リミックスバージョンとして制作したベストアルバム
『Amelioration En Bleue』がある 。
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プロでもないのに、ベストリミックスアルバムというのも笑えるが、ちゃんと
解説書なども封入されていて、意外に凝った内容だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/98/5749275412339bb21410c3528c66bee6.jpg)
当時、TM Networkを始め、過去の曲をリミックス版として
リリースし直すようなことも流行っていたが、
その流れに乗って僕も思わず制作してしまっているのが結構笑える。
友人に一部ゲストボーカル参加して貰ったりもした。
当時はまだカセットテープの時代だったので、テープとして長い間
保存していたが、今回20年ぶりにこれらアルバムをついにCD化した。
前半部分はテープが伸びてしまっている為か、音質はかなり悪い。
また、今改めて聴くとかなりこっぱずかしい曲ばかりだが、
それでも当時の思いや新しい取組などが試されていて、
シンセやドラムマシーンを駆使しながら、夢中でオリジナル曲を
作曲していたあの頃の記憶が蘇ってきた。
昔描いていた漫画作品と同じで、この作曲活動も今となっては
本当に懐かしく、かけがえのない思い出である。