R&Bの大御所で、僕も大好きなベイビーフェイスが、久々に新作をリリースした。新作と言ってもやや企画アルバムとも言える作品だが、そのタイトルも『Girls Night Out』。13人の女性R&Bボーカリストとの豪華なデュエット集で、何とも華やかで、楽しげなアルバムである。
正直この14人の中で知らないボーカリストも多いが、かなり魅力的な声を持つボーカリストばかりで、ベイビーフェイスが自ら気に入った声で厳選した布陣らしい。
収録されているのは下記13曲。
1.Intro (with Angie Martinez and Lala Anthony)
2.Liquor (with Ari Lennox)
3.Seamless (with Kehlani)
4.Keeps On Fallin' (with Ella Mai)
5.Game Over (with Queen Naija)
6.Simple (with Coco Jones)
7.Say Less (with Tiana Major9)
8.Whatever (with Tink)
9.Don't Even Think About It (with Baby Tate)
10.The Recipe (with Muni Long)
11.One Good Thing (with Amaarae)
12.G Wagon (with Sevyn Streeter and Tkay Maidza)
13.Girls Night Out (with Doechii)
この中で、シングルとしてリリースされた『Keeps On Fallin’』が特に秀逸な作品だ。如何にもベイビーフェイスという感じの美しいメロディー。そして歌うのがエラ・メイという今話題のダイナマイトDiva。とてもパンチのある美しい声が美しい旋律に乗り、ベイビーフェイスとの見事デュエットとして完成しているので、アルバムでもやはりイチオシの曲だ。
他にはこれまた話題の女性R&Bボーカリスト、Kehlaniによる『Seamless』も注目だが、12曲目の『G Wagon』もラップが冴えて、ちょっとクセになる作品だ。そして、『Keeps On Fallin’』に次いで、僕がすっかり気に入ってしまったのは13曲目のアルバムタイトル曲『Girls Night Out』。ちょっと切ない旋律ながらもノリのいい曲で、ちょっとニッキーミナージュのような楽しいパーティソングとなっている。
また、8曲目の『Whatever』では、ベイビーフェイス往年の名曲、『Whip Appeal』の一節がサンプリングされており、10曲目の『Recipe』では『Soon As I Get Home』の一節がコーラスボーカルとしてサンプリングされており、ベイビーフェイスの遊び心も忘れてはいないし、ファンとしては嬉しい仕掛けだ。
ベイビーフェイスも、その魅力的な声は健在だが、64歳となった今、PVで見た姿はやはりそれなりに歳をとってしまった。それでもまたこんな元気な企画アルバムを届けてくれたことはファンとして嬉しい。また、64歳でも話題の女性ボーカリストを多く集めて、何とも楽しそうで羨ましい限りである(笑)。
